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TOPトピックスWBC栗山監督とサッカー森保監督に学ぶ、これからの時代に成果を生むリーダーシップの共通点とは?

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2023.04.07

マネジメントコラム

WBC栗山監督とサッカー森保監督に学ぶ、これからの時代に成果を生むリーダーシップの共通点とは?

WBC(World Baseball Ckassic)を世界一に導いた栗山英樹監督、

昨年末サッカーワールドカップで競合ドイツ、スペインを破りベスト16を成し遂げた森保一監督、

このふたりのリーダーシップには共通点が多く、これからの時代のリーダーとしてのあり方を示すヒントが多くあります。

 

本コラムでは、栗山監督、森保監督のリーダーシップの共通項を探ると共に、

これからの時代、ビジネス界において成果を残すリーダーとして何が大切か、

リーダーとしてどのようなマネジメントが必要なのかを5つの視点から解説いたします。

 

1.目的・目標の明確化と達成への覚悟

まずひとつ目が、目的と目標の明確化です。

ふたりのリーダーは最初から目標が明確にありました。

栗山監督は世界一、そして森保監督はワールドカップベスト8という目標です。

そしてふたりのリーダーは「世界一、ベスト8になりたい!」ではなく、

「世界一、ベスト8になる!」と断言しています。

栗山監督の発言においても「世界一になりたい」といった希望ではなく、

「世界一になる」と断言することで覚悟と勇気が生まれるという言葉を残しています。

そして、もうひとつ忘れてはいけないのが、その目標の奥には目的、つまりミッション、使命があるということです。

サッカーで言えば世界ベスト8というまだ見ぬ世界を見ることで、日本のサッカー界の未来に繋がる、

野球で言えば「野球ってすげぇなぁ」と子供達に感じてもらい野球人口を増やして未来の日本野球の発展に繋がる、

そして両リーダー共に、サッカーや野球を通じて、「日本の国民に勇気と元気を与えたい」という目的が明確にあるということが、

結果を引き寄せたひとつの要因です。

 

それをビジネス界で考えてみると、会社から与えられた売上目標や利益目標といった目標はあるけれど、

どれだけ本気でその目標達成をリーダー自身が目指しているかどうかということです。

「今年度は、この程度でいいや」、「どうせ目標達成しても給料なんて変わらない」とリーダー自身が思っていたら、

部下が本気で目標達成を目指すはずがありません。

また目先の目標に追われていて、仕事に対する目的意識をリーダー自身がどれだけ持っているかということも重要です。

「生活の為」「給料を稼ぐため」「出世の為」に仕事をしているリーダーについていこうとする部下はいません。

この仕事を通じて「お客様を笑顔にする」「お客様をしあわせにする」「世の中を豊かにする」といった使命を、

リーダー自身の言葉で語れなければ、部下が本気で仕事にやりがいと誇りを持つことはできないでしょう。

明確な目的・目標を持ち、リーダー自身が使命感を持って、その姿を部下に示すことが大切です。

 

2.ストーリー・イメージの明確化

ふたつ目が、リーダーがその目的・目標を達成する為のストーリー、イメージがあるかどうかです。

今回の栗山監督は、最後の決勝でダルビッシュと大谷翔平がマウンドに立つというイメージを大会開催前から持っていました。

また森保監督も強豪相手に先取点を取られることをイメージして、後半から大きく戦術を変えるストーリーを持っていました。

これらはビジネス界に置き換えると、リーダーが明確な戦略のイメージを持っているかとも言いえます。

このような視点で考えた時に目標に対して、今あるリソースを使って、目標達成するイメージをリーダーが持っているかどうか?

また不確実性の高い世の中において、うまくいかなかった時に修正、対応できるイメージを何パターンか持っているかが問われます。

ただ何となく目標に向かい「目の前のやるべきことをやる」だけではなく、様々な場面を想定して目標設定までのストーリーを

描くことができるかどうかが不確実性の高い時代を勝ち抜くリーダーには求められます。

 

3.メンバーとの関係性の構築

栗山、森保両リーダーを見ていると、温厚な人柄でありながら強い信念を持っていることが伺えます。

そしてメンバーやコーチ陣とのコミュニケーションを監督から積極的に取り、意見を戦わせてて答えを導く「議論」ではなく、

選手の考えに寄り添う「対話」を大切にしています。

それも出場選手だけではなく、試合に出れない選手に対しても声掛けなどの気遣いや心遣いを怠らず、

チーム全体の「和」や「ムード」を大切にしています。

これまでのリーダーシップと言えば、トップダウン型の上意下達の軍隊型組織が主流だったのに対して、

両監督はそれとは真逆な、選手達を支えるリーダーシップとも言うことができます。

マサチューセッツ工科大学、ダニエル・キム教授が唱えた組織の成功循環サイクルでは、

結果を出す組織をつくるには、

まずは、メンバー間のコミュニケーションを活性化して「関係の質」を高めることで、

メンバーが不毛な人間関係に悩まされずに、目標に向かう前向きな「思考の質」が高まり、

その思考が主体的な「行動の質」になり、最終的に結果に繋がるという理論を説いています。

まさに両監督は、レギュラー選手だけではなく、控えの選手ともコミュニケーションを取り、

チーム内の関係性を高め、全選手が目標達成に集中できる環境をつくり、結果を導いたと言えます。

 

私たちも、つい部下に対して結果ばかりを求めがちですが、

栗山、森保監督のように、まずは組織内の「関係の質」をリーダー自ら高める努力をして、

メンバーの思考を「社内に対する不満」といった内向きから、「お客様の喜び」といった、

外向きにすることが重要であり、それが最終的に結果に結びつくということを理解する必要があります。

トップダウンで自分の意見を押しつけるのではなく、部下との対話を大切にしながら、

部下の考えていること、やりたいことを理解し、信頼関係を構築して戦略に結びつける。

このようなリーダーの姿勢が求められます。

 

4.メンバーの主体性重視

前述のメンバーとの関係性にも繋がりますが、リーダーとメンバーの関係の質が上がり信頼関係が構築できると、

メンバーはリーダーの自分に対する期待や役割が明確に理解できるので主体的に行動するようになります。

今回、WBCメンバーを招集する際に栗山監督がキャンプの初日に選手全員に対して手紙を送ったという話しがありました。

そこには、「各選手への期待と役割」が書かれていたそうです。

森保監督においても前後半の大幅な戦略チェンジで、途中から投入した選手がその期待に見事に応えて結果を残しました。

私たちビジネス界において、どれだけ部下がリーダーの期待を理解しているでしょうか?

以前、私がコンサルティングとしてある企業に入った際、各メンバーに、

「あなたの上司は、あなたにどんなことを期待していると思いますか?」の質問に、

ひとりも答えられなかったことがありました。

それだけリーダーはメンバーに期待を伝えているつもりでも、部下に伝わっていないと理解する必要があります。

よく「うちの部下は主体性がない」と嘆くリーダーがいますが、

「失敗しても非難されない」

「上司の期待を部下が理解している」

「組織に貢献したいというマインドになっている」

といったことが組織に浸透しているかどうかで、部下の主体性に大きな違いを生みます。

 

5.メンバーを信じ抜く

そして最後が「メンバーを信じ抜き任せる」ということです。

WBCで言えば不信にあえぐ村上選手を栗山監督が起用し続け、最終的に優勝を手繰り寄せることになりました。

リーダーが部下を信じること、これには勇気と何かあった時に自分が責任を取る覚悟が必要です。

リーダーとしては、自分が全部把握しておきたい、つい細かいところまで口を挟みたくなるといった、

「マイクロマネジメント」になりがちですが、それでは結局、リーダーの言われる通りにしていれば良いといった部下

にしか育ちません。

 

「放置」ではなく、任せながら見守り、ここぞというときにアドバイスやサポートをすること、

これが部下が成長し、結果を残すことに繋がります。

 

いかがでしたでしょうか?

 

実は、この5つはマネジメントの順番になっており、

目的・目標を明確に持ち、戦略やストーリーを考え、部下と関係性を高め、主体性を引き出し、信じて任せる。

このマネジメントのストーリーが結果を出すリーダーシップには必要です。

 

これまでは、ある程度先が読め、前年踏襲で、部下もやるべきことをやっていれば結果を残せた世の中でした。

しかし、これからは明日も読めない不確実性の高い世の中で、如何にメンバーとの対話を通じて集合知を活かし、

「やらされ感」ではなく、メンバーの内発的動機を高め「主体性」による生産性を最大化する時代です。

 

その上で栗山監督、森保監督のリーダーシップはこれからの時代のリーダーとしてのあり方を示しており、

ビジネス界でも目指すべきリーダーシップと言えます。

 

ザ・ホスピタリティチーム(株)では、メンバーの輝きで生産性を最大化する「ホスピタリティ・リーダーシップ」に関する、

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