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TOPトピックス差別化サービスを構築する4つのステップ ~ コモディティ化を抜け出す戦略とは?~

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2023.06.02

マネジメントコラム

差別化サービスを構築する4つのステップ ~ コモディティ化を抜け出す戦略とは?~

最近、「コモディティ化」という言葉をよく耳にするようになりました。

コモディティ化とは、独自性やブランド力によって差別化されていた商品が、

他の類似商品の出現によって、差別化できずに一般的な商品になってしまうことです。

従って、商品やサービスがコモディティ化すると、消費者は違いが分からないので、

価格の安さで購入を選択するようになり価格競争に陥ります。

 

特に、現代は成熟化社会であり「モノ」は溢れており、

商品自体で差別化するのは困難な時代と言われています。

 

従って、これからの時代に求められるのは、商品といった「モノ」だけでなく、

接客やサービスといった「ソフト」もセットで差別化をしていくことが必要となります。

 

実際、消費者の満足度も時代変化と共に「物質的満足」から「精神的満足」に

移り変わっており、

「モノ」だけでなく「モノを通じて、如何に精神的、つまり心を満たすこと」が、

消費者の満足度を高める為に求められています。

 

実際、NIKEのスニーカーも、スニーカーといった「モノ」を販売するだけでなく、

i-phoneアプリと連携して、そのスニーカーを使用しながら健康ライフをサポートする

といった精神的な満足を満たすサービスを提供しています。

 

このようにな事例からも分かるように、

・ホテルであれば清潔で快適に泊まれれば良い!

・飲食店であれば、美味しい食事を提供すれば良い!

・家電量販店であれば、家電を安く購入できれば良い!

というだけでは、コモディティ化の波に飲み込まれてしまい、

価格を安くするしか差別化が図れなくなってしまいます。

 

それでは、どのようにすればコモディティ化を脱して、

他社と差別化ができるのでしょうか?

 

他社とサービスで差別化するには、大きく分けて4つのステップがあります。

 

STEP1.企業理念や社風から自社の独自性を見つける

まずは、自社が他社に比べて優位性が持てる「独自性」を見つけます。

これは簡単に言えば「自社の強みの抽出」なのですが、

・立地が良い

・品揃えが豊富

・料理の評判が良い

といった一般的な強みは、他社に比べての独自性にはなりません。

 

ここでは、自社にしかない唯一無二の独自性を見つけることが重要です。

実は、そのヒントとなるのが「企業理念」です。

企業理念は、自社の目指す方向や、顧客や社会への約束が書かれており、

その中にキーワードが隠されていることが実は多いのです。

 

身近で独自性のあるサービスを展開している企業に、スターバックスコーヒーが挙げられます。

スターバックスコーヒーは、競争の激しいコーヒーショップ業界において、

価格の安さではなく、商品とサービスの付加価値の融合で、

今でも店舗数を増やし続けています。

 

そのスターバックスコーヒーの企業理念は、

 

「人々の心を豊かで活力あるものにするために、

ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」

(スターバックスコーヒージャパンHPより)

 

この企業理念を見て分かるように、スターバックスは、

「美味しいコーヒーを提供する」為に企業運営をしているのではなく、

「人々の心を豊かで活力あるものにする」ために存在すると定義しています。

ここが、自社の独自性のあるサービスに結びついている大きな由縁です。

 

つまり、すべては「企業理念」がベースにあり、この企業理念に書かれていることが、

自社の独自性、差別化サービスに繋がる可能性を秘めています。

 

STEP2.自社の独自性をサービスコンセプトに落とし込む

企業理念は抽象的な表現が多く、現場の具体的に差別化サービスに落とし込みにくい傾向

があります。

従って、社員、パート、アルバイトまで理解しやすく、行動し易い言葉で言語化することが

必要です。

この分かり易い言語化された言葉こそが「サービスコンセプト」であり、

・顧客にどのようなサービスを提供するのか?

・利用後に顧客にどのように感じてもらいたいか?

・顧客が自社に求めているニーズは何か?

といった具体的な顧客に提供する「価値」を分かり易く言語化したものです、

 

実際に、これまで弊社がお手伝いしたホテルのサービスコンセプトは、

企業理念から「わが家のおもてなし」というサービスコンセプトが導かれました。

このコンセプトによって、現場スタッフが「自分の家のようなおもてなしをする」

ということがイメージし易くなり、行動変容を促進します。

 

ちなみに、先程のスターバックスコーヒーでは、

「3rd プレイス」というコンセプトがあり、自宅でも、学校や会社でもない、

どこにもないスターバックスが第3の場所を提供をするというコンセプトによって、

空間や家具、サービスが設計されています。

 

STEP3.「サービスコンセプト」から「サービススタンダード」を策定する

サービスコンセプトが決まったからといって、

各スタッフの接客サービスの平準化まではできません。

ここでは、サービスコンセプトを各スタッフの行動に落とし込むスタンダードを

決めて平準化を図ります。

 

例えば、先程のホテルでは、

「わが家のおもてなし」がサービスコンセプトなので、

ホテル来館時のお迎えの時に「いらっしゃいませ」ではなく、

わが家のように「お帰りなさいませ」に挨拶を変える。

客室清掃では、リピーターのお客様の部屋の使い方を記録しておき、

時計の位置などがチェックアウト時に変わっていれば、

予め時計の位置をその場所にセットしておき、

「わが家のようにくつろいでいただく」など、

各部署の「わが家のおもてなし」の行動基準を設定します。

 

スターバックスコーヒーでも、顧客ひとり一人と積極的にコミュニケーションを取ったり、

カップにイラストを書いたりしながら、

コーヒーを販売をするのではなく、企業理念の通り、

お客様の心を満たす、コミュニティを大切にすることが、

サービススタンダードに落とし込まれています。

 

STEP4.サービススタンダードを各スタッフに浸透させる

そして、最後のステップ4は各スタッフへのサービススタンダードの浸透です。

このスタンダードこそ「実践するスタッフ」と「実践しないスタッフ」が居ては、

本当の意味での差別化サービスになりません。

例えば、先程のホテルの例で言えば、

あるスタッフは「お帰りなさいませ」とゲストをお迎えし、

あるスタッフは「いらっしゃいませ」とゲストをお迎えしていては、

独自性サービスの平準化にはならないことを意味します。

 

従って、サービススタンダードの実践度を振返りチェックする仕組みや、

定期的な各スタッフへのフィードバックをする仕組みなどが無いと、

絵に描いた餅になりかねません。

 

先程のホテルでは、毎月の各スタッフのスタンダードに関する振返りや、

各部署のスタンダードの定期的な見直しなどをして徹底を図っています。

 

いかがでしたでしょうか?

 

このような取り組みをした結果、今回の事例のホテルでは、

じゃらんのクチコミ評価が5段階中3.9が4.8に上がり、

客室単価がハードは何も変えていないのに1室あたり3,000円上がりました。

それに伴い顧客満足度も高まり、リピーター率、稼働率や売上も大きく伸ばすといった

結果が得られました。

 

このようにこれからの時代の売り方は、

接客サービスなどのソフトを磨き、独自性のサービスを平準化することで

他社との差別化に繋がり、付加価値の高い、高単価の商品販売に繋がります。

 

ザ・ホスピタリティチーム(株)では、差別化サービス、独自性サービスを構築する為の

コンサルティングを提供しておりますのでお気軽にご相談ください。

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