2021.12.18
マネジメントコラム
目標達成する常勝チームの目標設定の仕方とは?
皆さんの組織は効果的に目標を設定し、メンバーがその目標に向かい、目標達成をする
常勝組織になっていますでしょうか?
先の見えない、不確実性の高い世の中で、
前年を踏襲するスタイルで、前年の数字をベースに、
プラスアルファの数字を乗っけて、その数字の根拠となるアクションや施策を、
前年の戦略に少し加えた程度では、これからの時代、
自分達が目指したい数字をクリアすることは不可能だと考えたほうが良いでしょう。
私もホスピタリティコンサルタントとして、様々な組織に伺ってサポートをさせていただいて
おりますが、目標達成できない組織には、ある共通の課題があります。
それは、「目標設定の決めるプロセス」です。
企業や組織の目標というと予算が挙がりますが、この予算の決め方がまさに、
前述のように、上司が期末になるとソワソワしはじめて、
前年の数字を参考にプラスアルファの数字を乗っけて、
その根拠となるアクションを策定して会社に提出する。
こんなプロセスが一般的ではないでしょうか?
しかし、私の経験上、この目標設定の決め方では予算達成の可能性はかなり低いという傾向があります。
その理由は、この目標には「メンバーの想い」が何も入っていないからです。
つまり、上司が勝手に会社と決めた目標であり、自分達の目指したい、やりたい目標になっていないから、
メンバーは給料をもらうために、やりたいモードではなく、やらなければならないモードで仕事に取り組んでいます。
これでは、真のメンバーの力を発揮されるわけがありません。
そして、もうひとつの課題は、組織の目標設定は売上がメインとなり、その売上目標を達成する為の
広告宣伝、商品企画、価格設定等の戦略や施策は計画されるのですが、
それらを実行する上での根幹であり、土台となる組織に関する目標や施策が皆無なのです。
ここが実は、重要なポイントであり、この組織の目指す姿をメンバーと一緒に目標設定している組織と、
されていない組織とでは、メンバーの目標に対するコミット具合や、
戦略の実行度も大きく変わります。
以前、私のサポートさせていただいたレストランがあるのですが、
組織の課題を店舗のメンバーで話し合っていたところ、
「メンバー全員がこの店を愛していない」という課題が明らかになりました。
そのレストランは地方では有名な高価格帯のレストランでしたが、
ギクシャクした組織風土で退職者が後を絶たない組織風土でした。
そんな組織で、CSやリピーター獲得の為に、口コミ評価を上げる為の施策をいくら試みたところで、
思うような成果は得られないのは、皆さんも予想がつくと思います。
このように、目標達成の盲点は、組織に関する課題解決の認識が弱いということであり、
土台がしっかりしていないと、頑丈な家も、高いビルも建てられないということをリーダーは強く認識すべきです。
それでは、組織に関する目標設定とはどのようにすれば良いのでしょうか?
私のオススメは、組織のメンバー全員が集まり、上司部下、関係無く組織の課題をテーブルの上に挙げて、
「1年後この組織は、自分達はどうなっていたいか?」ということを明文化することです。
ちなみに先程のレストランの1年後の目標設定は、
『スタッフが何よりお店を愛し、地域や地元の方に信頼され、心が喜ぶおもてなしで、
「やっぱりここが一番だね」が毎日こだまする店になる。』
という目標を店舗メンバー全員で向き合い設定しました。
もちろん、これを設定するだけでは不十分です。
この目標を実現する為に「WE LOVE」という、この店をみんなが愛するようになることを考える役割、
担当者を決めて、アクションを策定していきます。
例えば、
・スタッフ同士のありがとうボードの設定。
・運動会を企画する。
・定休日に契約農家に行って、みんなで野菜を収穫する。
など、みんなで交流を深める機会を企画し、組織力を強化していきました。
そうしたところ常に前年割れの売上が、この年、見事に目標を達成したのです。
このように、組織運営の土台となる組織の課題にアプローチをすることは、
これからの先の見えない不確実性な時代において、メンバーの連携強化による順応な対応、
メンバー同士の円滑なコミュニケーションによる共創環境の醸成、
メンバー叡智を結集する組織づくりには、重要性は更に増すことは間違いありません。
売上以前に、その売上を作る組織の課題にアプローチすること。
そして、その組織の課題改善に向けた目標設定をして、その目標達成の為の戦略・施策を策定すること。
是非、実践してみてください。
今までと違う景色が見えるはずです。
ザ・ホスピタリティチーム(株)では、ホスピタリティを組織運営に生かし、組織力を最大化するサポートもさせていただいております。
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