2024.05.02
マネジメントコラム
誰でもなれる!圧倒的な「プレイングマネージャー」になる方法! ~プレーヤーとマネージャーを両立させる3つのステップ ~
サービス業の現場リーダーの多くは、プレーヤーであり、マネージャーでもある、
いわゆる「プレイングマネージャー」が殆どです。
しかし、一方で「プレーヤー」と「マネージャー」の両立が上手くいっていないリーダーが多いことも事実です。
そういう私も、プレーヤーとマネージャーを両立できないリーダーでした。
私が、前職のホテルのブライダル支配人に昇格した時、当時の私には部下15名を従えるほどの度量も、マネジメントスキルも全くありませんでした。
そして、そんなことを教わったこともありませんでした。
それから私は見様見真似でマネジメントをしてみましたが、結局私ひとりで頑張っても空回りするだけで業績は回復するどころか更に下がる一方です。
そんな私は「何とか自分がしなければ」という使命感から部下そっちのけで本来の支配人として重要なマネジメント業務から逃げるように、
自分の得意分野であるお客様との接客に没頭していました。
そんな時、当時、私の尊敬するある方からこんな事を言われました。
「船坂さん、あなたの今の支配人としての立ち回り方では、あなたの価値は下がる一方ですよ。」
私は咄嗟に「何故ですか?」と聞くと、
その方は、こんなことを話してくれました。
「あなたがプランナーとして担当のお客様を大切にすることはすごく大事なことです。
船坂さんが担当することによって、きっとそのお客様はしあわせな夫婦になれると思います。
しかし、それは船坂さんが担当できるせいぜい50組のカップルだけの話しです。
あなたは、この部署を束ねる支配人であり、組織としてパフォーマンスを最大化することが本来の役割のはずです。
しかも、あなたには愛すべき部下が15名もいる。その部下たちが船坂さんと同じようなスキルを身に付け、
同じようなサービスを提供できるようになったら、部下一人当たりの担当数50組×部下15名、
つまり年間750組ものカップルをしあwせにできることになります。
あなたが支配人として会社や社会に提供する価値は、どちらのほうが大きいか分かりますよね?」
私にとって、その言葉は衝撃でした。
何とかしなければいけないという焦りからひとりで頑張ってきたが、結果的にひとりよがりで自分勝手だったことに気付きました。
このリーダーである私の「思考」と「行動」の変化により、前年まで歯止めが効かなかった婚礼組数287組が、
翌年451組に激増し、売上も8億7千万円が翌年16億2千万円に上がり、
全国のホテルの中で1年間で伸ばした売上が地方都市では異例の日本一を成し遂げることができました。
この出来事が私のプレーヤーからマネージャーに生まれ変わる大きな出来事となりました。
そして、ホテルを卒業して現在のホスピタリティコンサルタントとして、これまで多くのサービス業のリーダー育成にも携わってきましたが、
その中で行き着いたプレイングマネージャーとして成果を生むステップはこれから解説させていただく3つです。
STEP1.自分のリーダーとしての価値の最大化を意識する
自分がプレーヤーとしてできること、組織や会社、社会に与えるインパクトを考えた時に、
プレーヤーよりも、部下を育てて、部下が自分と同じレベルに成長することのほうが、
明らかにインパクトが大きいということをまずは理解してください。
そしてそれが、あなたが会社や社会に貢献する総和が増え、自分の価値を高めるということを強く意識することが重要です。
STEP2.メンバーに組織としての役割を与える
リーダーとしての価値を上げることをいくら意識しても、実際に組織運営の仕組みを変えない限り、
人員不足が慢性化するサービス業では、目の前の仕事に忙殺されて、プレーヤーの呪縛から逃れられません。
その組織運営の仕組みづくりで重要なのが、マネージャーとして背負っているものをメンバーと分け合うということです。
一般的なサービス業の現場で働く一般社員は、オペレーションの一端を担うことが業務のすべてと言っても過言ではありません。
飲食業であれば、オーダーを取り、料理や飲み物を提供すること、
ホテルであれば、チェックイン、チェックアウトをすること。
つまり、組織運営の施策や課題に関することは、殆どがマネージャーが担っています。
その組織運営の役割をメンバーと分担するのです。
その役割は、一般的な業務に関するものだけではなく、
コミュニケーション係、モチベーション係、教育係、効率化係等、今の組織で課題になっていたり、足りないものを「役割」としてメンバーに与え、
各担当は、その役割におけるアクションや施策を考えて、PDCAを回すという仕組みを作ります。
これによって、マネージャーは普段の組織運営の中で起こる、コミュニケーションによる課題や、効率化の課題など、
部下が考えて実行してくれることで、ひとりで抱えていて滞っていたものが動き出します。
これらにより、部下の負担が増えることを懸念するリーダーも居ると思いますが、組織の一員としての承認にもなり、
部下の仕事のやりがい、組織の一体感にも繋がります。
STEP3.部下の成長を支援する
これらによってリーダーの役割は、それまでは全てのことを考えて実行していた役割から、メンバーが各役割に応じて考えたアクションや施策に対して、
アドバイスをしたり、それが上手くいくように支援したりといったサポート役に変わります。
これにより、部下の主体性が芽生え、部下は成長し、組織の成長に繋がります。
いかがでしたでしょうか?
人による労働生産性の高いサービス業だからこそ、メンバーを巻き込み、メンバーの力を最大限に引き出すマネジメントが求められます。
「人が居ない」と嘆いていても何もはじまりません。
その環境の中で、プレーヤーとしてではなく、マネージャーとしてどのような組織運営をするのかが求められています。
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