2024.04.05
マネジメントコラム
今日からできる!「顧客満足度(CS)と従業員満足度(ES)を同時に向上させるシンプルなマネジメント術」
接客サービス業のリーダーのマネジメント特性において、
接客サービスの品質を高めて顧客満足度(CS)の向上させ、
リピート率や顧客ロイヤリティを高めて売上を向上させること。
人による労働生産性の高いサービス業において、従業員の「労働環境」や「やりがい」を高めて、
従業員満足度(ES)を向上させ、離職率低下や、企業エンゲージメントを高めて生産性を上げること。
この両面がリーダーには求められます。
しかし、接客サービス業のリーダーはプレイングマネージャーが多く、目の前の業務に追われ、
組織全体のマネジメントに手が回っていないという現実もあることも事実です。
それでは、そのようなリーダーの環境の中で、
どのようにすれば顧客満足度(CS)と従業員満足度(ES)を向上させることができるのでしょうか?
それには、これから解説する「CS・ES向上マネジメントサイクル」を理解することが重要です。
このマネジメントサイクルは、ホスピタリティを組織運用に活用し、CSの向上からESの向上に導くサイクルです。
このサイクルを実践する上で、まずはホスピタリティの意味を理解することが重要です。
ホスピタリティは、顧客へのもてなしや厚遇をイメージしがちですが、
実はその根幹にあるのが、「顧客への貢献が自分の喜びになる」ということです。
これは、顧客サービスに置き換えると、顧客への貢献が「もてなし」や「気遣い」であり、
それを通じて顧客からいただく「笑顔」や「ありがとうの言葉」が自分の喜びになることを意味します。
実は、このホスピタリティの考え方を仕事に置き換えると、私たちの「仕事の目的」に近しい考え方であることが分かります。
仕事の目的は、「誰かの喜びやしあわせに貢献すること」と私は定義しています。
飲食店であれば、「美味しい食事と心地良い時間を提供すること」で、顧客の喜びやしあわせに貢献しています。
住宅メーカーであれば、「家づくりを通して、家族のかげないのない時間、快適な生活をプロデュースすること」で、顧客の喜びやしあわせに貢献しています。
旅館業であれば、「旅館のもてなしを通じて、普段の疲れを癒し、明日からの活力にしてもらうこと」で、顧客の喜びやしあわせに貢献しています。
私のようなコンサルティング業でも、「弊社の提供するサービスを通じて、その会社で働く人がやりがいを持って笑顔で働けるようになってもらうこと」で、
喜びやしあわせに貢献しています。
このように、私たちの仕事の目的はどのような業種でも「誰かの喜びやしあわせに貢献する為」と言い換えることができます。
この仕事の目的の実現の為に、私たち人間が本質的に持っている「相手の喜びが自分の喜びになる」というホスピタリティの考え方をマネジメントに活かすことで、
顧客満足度(CS)が従業員満足度(ES)に繋がる循環サイクルを回すことを可能にするのです。
こちらの図をご覧ください。
こちらが、接客サービス業における仕事の目的の実現に向けたCS・ES向上のマネジメントサイクルになります。
図を見て分かるように、
顧客に対しての商品・サービスの提供時に、顧客に従業員が貢献意識を持ち、
心の伴った「もてなし」や「気遣い」といったホスピタリティを提供することにより、
顧客からの笑顔や感謝の言葉、そして売上・利益に繋がります。
これが、顧客から従業員に対するフィードバックとなり、
笑顔やありがとうの言葉といった「精神的報酬」と、受注や売上といった「金銭的報酬」を顧客からいただくことになります。
この報酬がスタッフの承認欲求を満たすこと、自尊心、自己有用感を高めることとなり、
仕事の「喜び」や「やりがい」「誇り」に繋がり、従業員満足度(ES)が向上します。
これにより、更なる顧客の喜びやしあわせの貢献に向けた商品サービスの追求に繋がるという循環となります。
この循環こそが、仕事の目的の実現に向けた顧客満足度(CS)と従業員満足度(ES)を高める本質的な循環であり、
特に従業員満足度(ES)を高めるには、給与や福利厚生などの待遇面を優先的に考えがちですが、
それ以前に「顧客に喜んでいただくことが、自分の精神的満足となり、仕事のやりがいや誇りになる」。
この仕事のやりがいや誇りを「従業員満足度の軸」とし、その軸をベースとしたリーダーの言動やメンバーの動機づけなどのマネジメントをすることが、
結果的に顧客満足度(CS)と従業員満足度(ES)を一緒に高めるマネジメントを実現することに繋がります。
リーダーは顧客満足度(CS)や従業員満足度(ES)を上げる為に、様々な施策を試行錯誤しながら業務をしていますが、
実はシンプルに、仕事の目的である「顧客の喜びやしあわせに貢献すること」を従業員に方向性として示し、
その目的を実現する為に、顧客に心の伴ったホスピタリティを提供するように従業員に促せば、顧客満足度(CS)は上がり、
それによって顧客からの笑顔や感謝の言葉といった精神的報酬が増幅し、従業員満足度(ES)に繋がるということを理解することが重要です。
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