
企業にとっては、『人が命』という言葉があるように、
自社で働く従業員が、どのように企業の中で作用するかによって、
結果は大きく変わります。
その中で、人材育成は企業にとっては重大な戦略のひとつです。
これからの時代は、AI化やIT化が加速し、
人による労働力の省力化が図られていくと考えられますが、
AIやITが勝手に稼いでくれて、人は何もしなくてもよい訳ではありません。
AIやITを使いこなすのも結局は『人』。
まして、これからの時代は少子高齢化が進み、
労働人口も減る中で、従業員一人ひとりの生産性を上げることは、
企業にとっては重要な戦略のひとつです。
先日も日経新聞に、「これからは『設備』ではなく『人』に投資する時代である」
と考えている経営者が増えているとありました。
まさに、『人の質』が企業の命運を分けると言っても過言ではありません。
それでは、どのようにして人を育てれば良いのでしょうか?
人材教育といえば、すぐに思い浮かぶのが、
実務の『知識』や『スキル』の教育です。
これはこれでもちろん大切なのですが、
これらはあくまでも手法の伝授であり、
これによって従業員が『やる気』や『モチベーション』や『企業へのロイヤリティ』に繋がるか、
『従業員の内にあるエネルギーを引き出せるか』という観点においてはそうならないと考えます。
それでは、どうすれば良いか、
それには、リーダーのマネジメントの思考を変える必要があります。
それは、本来の人材教育の目的に基づくことが重要です。
人材教育の本来の目的は、
『社会人として、人間として成長させることで、その結果、企業の生産性があがるようになる』
です。
つまり、人を育てるということは、単に知識や経験を増やすということではなく、
その知識や経験を生かして、人材教育を通じて『社会に新たな価値と感動を提供できるようになる』
と考えるべきであり、
ひと言で言えば、人材教育とは『従業員を社会に必要な存在にする』
ということです。
その為に大切なのは、
「部下はリーダーから大きな影響を受けているという認識を強く持つこと」です。
従って、リーダーがすべきことは、
リーダーが部下の前でどう生きるかが重要であり、
リーダーであるあなたが信頼され、尊敬されてこそ、
はじめて、部下はこちらの話しを真剣に聞いてくれると考えるべきです。
即ち、こちらが部下を育てようとしなくても、
部下リーダーから勝手に影響を受けて、それに合ったように育ってしまうということです。
人は自分の力で成長しようとしない限り、成長することはできません。
従って、部下がリーダーであるあなたの姿勢や態度を見て、
その影響を受けて「自分が成長したい」と思えるようにすることが重要なのです。
つまり、リーダーのあり方で部下のあり方が変わるのです。
このような、リーダーの思考と行動を変えるだけで、
部下のやる気や成長も変わり、結果的に成果も変わり、
リーダー自身の成長にも繋がる。
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