2021.01.02
マネジメントコラム
リモートワークでコミュニケーション不足になる理由
リモートワークが増える中、
出勤時間や通勤費等において生産性の向上に繋がっていたり、
都心から郊外にオフィスを移すことによる経費削減に繋がったり、
リモートワークで得られることは多い反面、
ミーティング時のみオンラインで繋ぐなど、
業務以外の話しをする時間が無く、コミュニケーション不足になっているといった
新たな課題も出てきました。
また、オンラインで繋いで実施する会議等は、
普段のリアル会議より、疲労が増しスタッフの負担が大きくなる傾向あります。
それは、なぜか?
それは、リアルで会っている時の会議と、オンライン会議とでは、
コミュニケーションの質、量共に減少するからです。
コミュニケーションは、言語的(バーバル)コミュニケーションと、
非言語的(ノンバーバル)コミュニケーションに分けられ、
アメリカのコミュニケーション研究のレイ・L・バードウィステル氏の研究によると、
人との対話では、言葉によって伝えられるコミュニケーションは全体の35%にすぎず、
言葉以外の、所作や動作、話しぶり、笑顔といった非言語的なコミュニケーションが
全体の65%を占めるという結果が出ています。
つまり、人は圧倒的に「言葉のコミュニケーション」ではなく、
見た目、視覚情報でコミュニケーションを認識しているということになります。
従って、リモートワークに話しを戻しますと、
画面上では、上半身の視覚情報しか得られずに、
しかも、複数の人員での会議では、特に「目線が合っていない」ので、
コミュニケーションに対してストレスを感じるケースが多いのです。
しかも、一人ひとりの顔が映っている画面が小さい為、
より、そこから非言語的な情報を得て、コミュニケーションを取るための、
負担は増えていると認識してください。
つまり、普段から非言語的なコミュニケーションを主流としている私たちにとって、
非言語的な情報量が少ないリモートワークでのコミュニケーションは、
リアル以上に負担がかかるということになります。
しかし、このような事を認識して、普段の言動や行動を意識することで、
ある程度解決することも可能です。
例えば、
・話す人の画面を大きくする
・いつもよりも身振り、手振りを大きくする
・笑顔を増やす
・休憩時間を増やす
・他愛もない話しを冒頭取り入れる
などの配慮をして、視覚的情報量を増やすことにより、
リモートワークでも、リアルワークのコミュニケーションを補うことも可能です。
その上で「相手の喜びを自分の喜びとする」ホスピタリティの考えはコミュニケーションにおいても
有効であり、リモートワークに関しては、自分が伝えているつもりでも相手には伝わっていないと考え、
「自分本位」ではなく「相手本位」の意識・言動・行動が必要です。
リーダーはこのような新たな課題を捉えて、
マネジメントに生かせるかどうかが重要であり、
リーダーの思考と行動を少し変えることで成果を生み出します。
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