2023.12.10
マネジメントコラム
売れるセールスマンになる「カウンセリング力」の磨き方! ~ カウンセリング力を高める5つのポイント ~
世の中が成熟社会となり、「モノ」が売れない時代となっている現代において、
「セールスの仕方」も今までの売り方と違う変化が求められています。
これまでは商品の特長や利点を魅力的に説明していれば、ある程度売れていた時代から、
コモディティ化により、競合他社との「違い」が分かりづらくなってきており、
単に商品の魅力を伝えるだけでは売れなくなってきています。
その上で売れるセールスマンになる為には、何が必要なのでしょうか?
それが、カウンセリング力の強化に他なりません。
これまでのような、商品の説明をマニュアル通りに説明するといった「定型型セールス」では、
顧客は購買への動機づけになりません。
大切なのは、顧客のことを知り、その顧客に応じた説明や提案といった「適応型セールス」への
転換です。
その上で、顧客を知るプロセスである『カウンセリング力』を磨くことは、とても重要であり、
売れるセールスマンと売れないセールスマンの違いは、このカウンセリング力にあると言っても、
過言ではありません。
特に、ウェディングや車、住宅、不動産、保険、宝飾品などの高額、高付加価値商品に関しては、
カウンセリング力によって受注率に大きな差が出るので注意が必要です。
それではカウンセリング力を磨く上で、どんなことに注意すれば良いのでしょうか?
カウンセリング力を高める上で注意すべきことは、以下の7点です。
1.顧客との関係性を築く「場」にする
受注率の高いセールスマンの特徴として「顧客との良好な関係性構築」があります。
私がセールスマンにする質問で「受注できた時の自分の接客の特徴は?」と聞くと、
圧倒的に多いのが「お客様と仲良くなれた時」という回答です。
つまり「うまく商品が説明できた」というよりも、「顧客との関係構築」のほうが重要なのです。
したがって、カウンセリングは接客の冒頭にするケースが多いので、
その時に「尋問」にならずに、「顧客と関係性を築く」時間として捉えることが重要です。
2.基本引き出すことに徹して提案はしない
私がトレーニングする中で、カウンセリングでよくあるのが「この時点で提案をしてしまうセールスマンが多い」
ということです。
例えば、ウェディングの例で言うと、
お客様へのカウンセリング中に「こだわりたいところは何ですか?」と質問をするとします。
その際に、お客様から「料理にこだわりたい」という回答を引き出した途端に、
「当館の料理は10種類のメニューがございまして・・・」といった具合に提案をしてしまうケースです。
カウンセリングという場面は「顧客の事を知る」ということが一番大切なので、引き出すことに徹して、
提案をしないことを心掛けてください。
これが、まず最初にお客様が「自分の話を熱心に聞いてくれている」、「話しやすい」という環境作りが重要です。
3.できる限り、お客様をお名前で呼ぶ
お客様を接客中に「お客様」と呼んでいるセールスマンが多いのですが、できる限り「お名前で呼ぶ」ことをお勧めします。
名前を呼ぶことで、お客様に対して「存在や価値を認めています」といった「社会的報酬」となり、
関係性を築く上でも効果的な要素となり得ます。
それも、できるだけ頻繁にお名前を呼べば呼ぶほど効果があります。
私は前職のウェディングプランナー時代、初見の接客で「船坂さん」とお客様から自分の名前を呼んでもらうことを
目標として接客をしており、それがお客様との良好な関係性が築けたかどうかのバロメーターでした。
それにはお客様の名前を頻繁に呼び、お客様への社会的報酬の提供が、返報性の原理で、
自分へのお客様からの興味・関心に繋がり、自分の名前を呼んでいただくことに繋がるのです。
4.お客様が複数居る場合にはそれぞれに聞く
ウェディングや住宅のように、お客様が一人ではなく、カップルだったり、夫婦だったり、ファミリーだったりする場合は、
どうしても「主導権を持っている方」との会話に偏りがちです。
しかし、意外にあまり商談中にしゃべらなかった方の意見で受注できたり、できなかったりするケースが多いのです。
したがって接客中はできるだけ質問を、「○○様はいかがですか?」といった具合に、
それぞれにするように心がけましょう!
5.アンケートに無い項目でもお客様の価値観を引き出す質問も効果的
セールス接客では、最初にお客様にアンケートにご記入いただき、記入いただいたことに対してカウンセリングをする
ケースが多いのですが、その時に注意することは、アンケート項目以外の質問をするということです。
例えば住宅の場合、アンケート項目で多いのが、
「予算はいくらくらいですか?」
「時期はいつ頃建てたいと考えていますか?」
「希望面積はどのくらいですか?」
といった「機能的価値」を質問する項目が多く、
お客様のマイホームに対する「夢」や「希望」といった、
アンケート項目には無い「情緒的価値」を質問していないケースが多いのです。
例えば、
・家族でどのような時間を過ごしたいですか?
・新居で一番楽しみにされていることは何ですか?
・家づくりで特にこだわりたいところはどこですか?
このような質問はアンケ―ト項目に無いケースが多いのですが、
情緒的価値をヒアリングすることで、提案の幅も広がります。
いかがでしたでしょうか?
セールス力を高めるイコール、「セールストークを磨く」「クロージングスキルを高める」
といったことを重視しがちですが、実は、カウンセリング力を磨くことで、
①お客様との「関係の質」の向上
②「いい担当者に出会えた」といったお客様の「思考の質」の向上
③前向きな、前のめりの検討といった「行動の質」の向上
④購入、受注といった「結果の質」の向上
に繋がります。
カウンセリング力を磨くこと、是非、5つのポイントを実践してみてください。
ザ・ホスピタリティチーム(株)では、セールス力を高めるトレーニング、コンサルティング、研修のサービスを
提供しておりますので、お気軽にお問合せください。
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