2020.09.22
マネジメントコラム
効果的な『顧客アンケート調査』10のポイント!
『顧客アンケート』を顧客に回答していただき、
課題を抽出し、それに沿った改善を実施することで、
顧客満足度を上げる手法は、以前からサービス業で広く行われてきました。
しかし、その顧客アンケート調査が、顧客満足度やサービス品質を上げる上で、
効果的な調査になっているかどうかに関しては懐疑的な取り組みも見られます。
ここでは、効果的な顧客アンケート調査のポイントをお伝えます。
1.アンケート調査の目的を伝えると共に、回答による不利益がないことを伝える
アンケート調査の目的が、『顧客満足度向上の為』『サービス品質向上の為』『従業員の励みにする為』etc、
アンケートの目的によって、答える側のスタンスも変わってきます。
それにより、記名式か無記名にするか等の書式も変わってきますので、アンケートの目的を明確にして、
冒頭に目的を記述することが必要です。
2.顧客の体験フローに沿った調査フローにする
店舗であれば、顧客が実際に体験したフローである、入店から退店までを時系列に沿って質問するほうが、顧客にとって分かり易く、
回答し易くなります。
3.評価の基準を統一する
ある設問は、「満足」「普通」「不満足」だが、違う設問は、満足度を1~5までに〇をしてもらう等の
評価スケールに統一性が無いケースが見られますが、回答のし易さ、後の分析し易さの観点でも、同じスケールで設問を
作成することが大切です。
4.評価スケールは5段階以上が目安
『満足・普通・不満足』の3段階よりも、後の分析や改善施策を考慮して、
『非常に満足・満足・普通・やや不満・不満』のような5段階以上の評価スケールが必要です。
場合によっては『普通』を評価スケールから外して、『満足寄り』か『不満寄り』かを明確化する方法もあります。
5.満足度の定量化をイメージする
設問は、顧客に分かり易く『非常に満足』といった言葉で問うことが必要ですが、後で分析する上では、
『非常に満足』は『5点』といった、数値で測れるように評価スケールを設定しておく必要があります。
従って、5段階、10段階、100点満点、100%といった、従業員が顧客の評価を理解し易い
指標に直せるようにアンケートの設問を設計するとが重要です。
6.最低1問は自由回答にする
回答する顧客の手間を省く為に、チェックボックスのみで回答をしていただくアンケート調査もありますが、
顧客の本意はそこからは汲み取れない為、自由回答欄を設けて、顧客が実際に感じたことを記入できるようにしておきます。
7.回答数を絞る
顧客への設問項目が多すぎて、顧客が回答することが嫌になってしまうケースもあります。
設問項目は、できるだけ絞って顧客に問うことが回答率を上げる観点では必要です。
8.総合的な評価を最初に聞く
最初に個別な質問にすると、顧客はその自分自身の回答に引っ張られて、顧客が顧客体験直後に感じた印象と、
総合評価とズレるケースを目にします。
従って、最初に『総合評価』を聞いた後に個別の質問項目を設定するほうが、顧客の真意を汲み取ることができます。
9.スタッフによる操作が行われないような仕組みにする
店舗や業態によっては、直接アンケート用紙を顧客に渡すようなケースもありますが、
『評価の良さそうな顧客にしか渡さない』など、スタッフの操作によって顧客満足度が変わるような仕組みにしないように
する注意が必要です。
10.調査結果、改善が顧客に実感できる仕組みをつくる
折角、アンケート調査に協力しても、利用店舗や企業から何の反応もない、改善された様子が分からないというのでは、
顧客も答えた甲斐が無いというもの。
回答していただいた御礼の手紙を送る、改善点をHPに開示するなど、企業側からの何かしらのアクションがあるかどうかで、
顧客の心理は変わり、ファン化にも繋がります。
このように、アンケート調査のやり方により、その後の成果に大きな違いを生むことになります。
ザ・ホスピタリティチームでは、サービス品質向上に向けて、サービス業のプロフェッショナルによるサービス品質診断、
改善計画、改善施策のサポートを実施しております。
お気軽にお問合せください。
サービス品質向上支援プログラム
ホスピタリティ経営・コンサルティング・セミナー・講演のことなら
ザ・ホスピタリティーチーム
CATEGORY
NEW ENTRY
RELATED POST関連記事表示
TOPICSトピックス
マネジメントコラム
2025.01.18
接客で成功している店舗の3つの特徴 ~商品を変えずに接客で付加価値を生む方法~
飲食店であれば料理で勝負する、小売店であれば販売する商品で勝負をするのは当然のことですが、 ...
ホスピタリティコラム
2025.01.10
簡単にできる!「感動接客」~ 接客による付加価値の提供 ~
□簡単にできる付加価値接客 私たちが接客を考えるとき、大切にしたいのが「等価価値」と「付加価値...
マネジメントコラム
2025.01.04
【新概念!】2025年版「ホスピタリティの意味と仕事への活かし方」~付加価値創造・組織づくり・マネジメント~
ホスピタリティという言葉は、一般的には「顧客へのもてなしや厚遇」という意味で理解されがちですが、...