2020.10.18
マネジメントコラム
お客様にもメンバーにも熱愛されるホスピタリティチームの作り方
「少子高齢化」による労働人口不足
「人口知能(AI)やIT」による効率、省人化
「企業間競争」による価格競争の激化
「コロナ禍」による先行き不透明
一方で、
「働き方改革」による残業を減らし有給取得の環境整備
「リモート」による会社に出社しない働き方の促進
「副業」をはじめとする労働者の働き方の多様化
このように、企業の経営環境は大きく変わりつつあります。
一方で、わが国の第三次産業であるサービス産業は日本のGDPの7割を
占める産業の中心であり、
その多くが労働集約型であるサービス産業は、製造業等に比べて、
人の労働力に頼る割合が大きく、
日本の産業の中心が第二次産業である製造業から第三次産業のサービス産業に
移り行く中で日本の生産性の低下にも影響を与えています。
このようなサービス産業において、
これからどのような企業運営をすべきなのでしょうか?
それは「その企業で働く一人ひとりのパフォーマンスを最大化すること」
に他なりません。
私が今までコンサルタントとして見てきた500社以上の企業の中で、
全スタッフが100%の力を発揮している企業は皆無でした。
「経営者の言っていることに一貫性がなく、それに振り回されている社員」
「自分達のやりたいことに耳を貸さない係長」
「お客様のことよりも自分の出世のことしか考えていないマネージャー」
「日によって機嫌、不機嫌の感情の起伏が激しく部下が扱いづらい店長」
「安い給料を理由に、自分の給料分しかやらないと決めて本気を出さないスタッフ」
「楽をしたいことしか考えずに、言われたことしかやらないスタッフ」
「時間給だけもらえれば、適当に時間を過ごせばいいと考えるパート・アルバイトスタッフ」
「職場内の人間関係が悪く、疲弊している組織」
「他部署と対立関係にあり協力体制を築けていない組織」
など挙げればキリがありません。
私はこのようなリーダーやスタッフ、組織を見る度に「勿体ない」と思い、
この人達が効果的に機能して、本気で仕事に取り組めば、
生産性は劇的に上がる、つまりこれからの時代の伸びしろであると確信しました。
それでは、どのようにすれば従業員一人ひとりが効果的に機能して、
パフォーマンスを最大化、組織力を最大化できるのでしょうか?
それには、サービス業の根幹にある考え方である「ホスピタリティ」を
マネジメントのベースに置き、今ある組織をホスピタリティチームにすることに他なりません。
ホスピタリティは、顧客に対する「もてなし」や「厚遇」だけではなく、
あらゆる人間関係に介在します。
つまり、いくら顧客に良い商品・サービスを提供しようと思っても、
組織内において、従業員同士の思いやりや気遣いのない殺伐とした組織から、
顧客に心からの笑顔やもてなしは提供されないことは明らかです。
従って、顧客へのホスピタリティを上げて顧客満足度やリピート率を上げて
収益を最大化したければ、社内のホスピタリティを上げることが重要であり、
逆に、社内にホスピタリティが溢れれば、顧客へのホスピタリティは必然的に
上がります。
そして、ホスピタリティは「他者に貢献する自分自身の喜び」を意味しており、
その他者とは顧客だけでなく、一緒に働く仲間に対しても自分自身の貢献により、
喜んでいただいたり、感謝されることが自分の承認欲求を満たし、
仕事の「喜び」や「やりがい」に繋がります。
つまり、ホスピタリティは「会社から与えられるものを求める」のではなく、
「自分の仕事による貢献」が、自主的に自分の意志で働く意味付けになるのです。
また、ホスピタリティを組織内に共通価値化することで、
従業員同士の尊重や思いやり、気遣いといった行動変容から、
組織内の良好な関係性の構築に繋がり、
「社内の人間関係によるストレスが無くなり」
↓
「社内の不毛な争いではなく、お客様に意識が向き」
↓
「関係性の良い職場環境と顧客主義の企業風土に従業員のロイヤリティが高まり」
↓
「みんなで目指す目標に一人ひとりがコミットして」
↓
「従業員一人ひとりが心からの笑顔でお客様と向き合い」
↓
「そんなスタッフからサービスを受ける顧客のロイヤリティも高まり」
↓
「お客様からもメンバーからも熱愛されるホスピタリティチームになる!」
このような成果を導くことができます。
これらは理想論だと思われる方もいると思いますが、
私が実体験で見てきた光景であり、
実際、
〇退職者が後を絶たなかったレストランが「メンバー全員が愛される店」を目指し、
離職率30%⇒10%に減少。
〇あるホテルで「お客様ファースト」の文化を組織に浸透させて、
じゃらんネット5点満点で口コミ3.9⇒4.8にアップ!
業績もそれに伴い向上し、26か月連続売上目標達成!
〇あるウェディング施設で「組織内の人間関係悪化」により業績が下がり続けていた
チームが、メンバー全員で課題と向き合い解決し、前年比160%の売上達成!
このような成果をもたらしています。
それでは具体的にどのような事をすれば、このようなホスピタリティチームは
作ることができるのでしょうか?
それは、実は意外にシンプルなのです。
『組織はリーダーの鏡』と言われるように、
私が今まで見てきた組織も、
リーダーが笑顔が多いとメンバーも笑顔が多い、
リーダーがお客様想いだと、メンバーもお客様想い、
リーダーが売上の事しか考えないとメンバーも売上の事しか考えない、
つまり、リーダーの普段の思考と行動が今の組織を作り出しており、
あなたの思考と行動の習慣をちょっと変えることで
ホスピタリティチームを作ることができるのです。
ホスピタリティ経営・コンサルティング・セミナー・講演のことなら
ザ・ホスピタリティーチーム
CATEGORY
NEW ENTRY
RELATED POST関連記事表示
TOPICSトピックス
マネジメントコラム
2025.01.18
接客で成功している店舗の3つの特徴 ~商品を変えずに接客で付加価値を生む方法~
飲食店であれば料理で勝負する、小売店であれば販売する商品で勝負をするのは当然のことですが、 ...
ホスピタリティコラム
2025.01.10
簡単にできる!「感動接客」~ 接客による付加価値の提供 ~
□簡単にできる付加価値接客 私たちが接客を考えるとき、大切にしたいのが「等価価値」と「付加価値...
マネジメントコラム
2025.01.04
【新概念!】2025年版「ホスピタリティの意味と仕事への活かし方」~付加価値創造・組織づくり・マネジメント~
ホスピタリティという言葉は、一般的には「顧客へのもてなしや厚遇」という意味で理解されがちですが、...