ペティ・クラークの法則から分かる日本の第3次産業はGDPの7割を超えの理由

2020.10.09

ペティ・クラークの法則から分かる日本の第3次産業はGDPの7割を超えの理由

マネジメントコラム

第一次産業は農林水産業、第2二次産業は製造業、第3次産業はサービス産業、

現在の日本の産業構造は、第3次産業がGDPの7割を超える産業の中心に

なっています。

私が生まれた頃、今から50年前の1970年には、

第一次産業 19.3%

第二次産業 34%

第三次産業 46.6%

に対して、

2015年には、

第一次産業 4%(-15.3%)

第二次産業 25%(-9%)

第三次産業 71.9%(+25.3%)

※国勢調査時系列データより

となっており、

以前は日本のモノづくりが世界からの評価をもらい、

圧倒的に製造業が強かったのに、

何故、サービス業がこのように伸びたのでしょうか?

 

それは、日本だけでなく世界の先進国で同様の事象が起こっており、

「ペティ=クラーク」の法則として解説されています。

このペティ=クラークの法則は、

経済社会・産業社会の発展につれて、

第一次産業から第二次産業、第二次から第三次産業へと就業人口の比率

および国民所得に占める比率の重点がシフトしていくという法則です。

第一次産業から第二次産業へ産業の中心が移ることについては、

エンゲルの法則より、経済が発展すると農産物といった食糧よりも

モノが需要されるようになるという理由で産業が製造業にシフトしていき、

第二次産業が活発になってモノがあふれると、

人々はモノよりも旅行や娯楽といったサービスを需要するようになるため、

第三次産業へと産業の比重が移ります。

 

従って、20世紀は戦後の荒廃した日本を立て直すべく、

家電や家具、車などモノを消費者が求めてきた時代ですが、

21世紀は日本は成熟化社会となり、モノは溢れています。

 

このような時代には、物質的ではなく精神的な充足を人々は求めており、

「モノ」ではなく「コト」、つまり旅行や趣味、娯楽などに消費者の

志向が向かいます。

 

そんな中で、サービス業も差別化が難しく飽和状態になりつつある今、

上辺やマニュアル通りの接客サービスではなく、

心が伴う、顧客の心を満たすホスピタリティ型のサービス提供が求められる時代と

なっております。

 

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