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TOPトピックス不確実性時代(VUUCA)の意思決定で重要なのは「正しさ」ではなく「○○○」

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2022.07.17

マネジメントコラム

不確実性時代(VUUCA)の意思決定で重要なのは「正しさ」ではなく「○○○」

これまでの先が予想できる時代は終わり、

時代は、明日、何が起こるかも予測不能な、

不確実性な時代、VUUCA時代に移り変わっています。

VUCA(ブーカ)とは、

Volatility・・・変動性

Uncertainty・・・不確実性

Complexity・・・複雑性

Ambiguity・・・曖昧性

という4つのキーワードの頭文字を取った言葉です。

変化が激しく、全ての事象を取り巻く環境が複雑性を増し、

想定外の事象が発生する将来予測が困難な状態を意味します。

 

このような時代の中で、リーダーは様々な意思決定をしていかなければなりません。

これまでは、先がある程度予測可能な社会であり、前例踏襲の中で、

リーダーがトップダウンで意思決定をすることで、スピード感のある意思決定をしてきました。

しかし、これからのVUUCA時代は、そういうわけにもいきません。

 

それでは、リーダーは何に注視して「意思決定」をするべきなのでしょうか?

 

その答えは、意思決定の「正しさ」ではなく「納得感」です。

 

これまでリーダーは意思決定する中で、これまでの背景やこれからの時代を読み、

「正しい意思決定をする」ということを注視していました。

しかし、これからの不確実性の高いVUUCA時代には、

リーダーひとりがトップダウンで「意思決定」することは、

「正しい」どころか「リスク」でしかありません。

 

従って、これからの意思決定で注視するのは「正解」を求めるのではなく、

リーダーは、メンバー全員が「納得感」のある意思決定をして、

総意で取り組むという感覚が必要です。

 

特にサービス業は人による労働生産性が高い為、

メンバーの「納得感」によって、やる気や生産性に大きな違いを生みます。

実際、私がホスピタリティコンサルタントとして、

様々な企業の現場に入り込む中で聞こえてくるのは、

・現場も分かっていない上層部が勝手に物事を決めてしまう。

・何の打診も無しに決定事項として現場に降りてくる。

・こんなことをやっても売れないと分かっているけど、決められた事なのでしょうがなくやる。

といった、納得感の無い意思決定に対する不満です。

 

このような意思決定のあり方だと、いくら「正しい」意思決定でも、

十分な効果を得ることはできません。

 

それでは、どのようにすればメンバーの「納得感」のある意思決定ができるのでしょうか?

 

私がコンサルティングで心掛けているのが、まさにリーダーのトップダウンで決められた意思決定ではなく、

メンバーが「納得感」のある意思決定です。

具体的に意思決定のプロセスは、

 

1.意思決定をするミーティングなどの「場」をつくる

2.意思決定しなければならないテーマを決める

3.そのテーマについて、メンバーが個々の意見をポストイットに記入する

4.メンバーの意見が書かれたポストイットをひとりひとり読み上げる

5.メンバーの意見が共通されたところで議論する

6. リーダーが最終意思決定をする

 

ここでのポイントは、

まず、「意思決定の場作り」です。

サービス業は多忙を極め、皆が集まれる機会も少ないのですが、

全員は難しくても主要なメンバーだけでも集めて、

「お互い顔を合わせて、膝をつき合わせて向き合う」ことが重要です。

そして、このような「場」の多くは主張の強い、ある特定の数名が意見を出し、

あとのメンバーは沈黙して会議に参加していないというケースを目にします。

 

このような場を避ける為に、最初に参加メンバー全員がまずはポストイットに自分の意見を書くことをします。

これにより、自分の意見を整理して考えて記すことができます。

そして、それをひとりずつ発表することで、誰からの意見に左右されることなく、

自分の意見を発表でき、メンバーも特定なメンバーだけでなく、

参加メンバー全員の意見を知ることができます。

 

これらを基に議論して、最終的にリーダーが意思決定をします。

もちろん、多数派の意見を尊重する意思決定もありますが、

「みんなの意見も分かるけど、自分はこうしたい!」

といったメンバーの大勢と違う意思決定をすることもあります。

 

しかし、例え大勢と違う意思決定をしたとしても、

勝手にトップダウンで意思決定をされるのと、

一旦、メンバーの意見を聞いてから意思決定をするのとでは、

メンバーの「納得感」が違い、その後の実行力にも大きな差が現われます。

 

このようなことからも、リーダーは「自分の正しさ」ではなく、

「みんなの納得感」を優先にした意思決定をすべきなのです。

 

これからは、「集合知」の活用の時代とも言われています。

如何に、メンバーの知恵を結集して、組織メンバーが「納得した」意思決定をした上で、

全員が仕事に取り組む。

 

「正しさ」よりも「納得感」のある意思決定、マネジメントが求められます。

 

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