2023.10.22
ホスピタリティコラム
お客様をファンにする!『ホスピタリティ溢れるクレーム対応とは?』
サービス業である以上、お客様からの苦言やクレームは避けて通れません。
しかしクレーム対応の仕方で、その後、そのお客様がファンとなって利用し続けてもらえるのか?
それとも、二度と利用されないかでは大きな違いとなります。
また、SNSの普及によって、その対応の悪さが口コミなどに書かれると、
未来のお客様にも影響を及ぼします。
それでは、どのようなクレーム対応をすればお客様をファンにすることができるのでしょうか?
その具体的な対応方法を解説する前に重要なのは、
まずは前提として「ホスピタリティ」の考え方をベースとしたクレーム対応をすることが大切です。
ホスピタリティとは、相手への尊重や承認をベースとした、思いやりや気遣い、もてなしを意味します。
そして、ホスピタリティは「相手への貢献が自分の喜びになる」という考え方です。
したがってクレームが起きた時に、その事象をどう捉えるかが重要です。
クレームを言うお客様に対して、
「クレーマーではないかと疑うのか?」
「こちらの都合を押し付けるのか?」
「目の前のお客様に貢献しようと思うのか?」
では、対応をする姿勢に現れ、
お客様から見ると、
「言い訳ばかりして、自分たちの都合ばかりを押し付けているのか?」
「自分のことを考えて誠意をもって対応してくれているのか?」
はすぐに見破られてしまいます。
この時点で対応の前に、「そのお客様にとって、誠意のある姿勢が見られなければ、火に油を注ぐこと」に
なり兼ねません。
あくまでもクレームを言われるということは、
お客様の期待に応えられなかったという事実に真摯に臨むことが大切であり、
このお客様の気持ちに寄り添い、何かしら気分を害された気持ちを治めてもらうように貢献することを意識することが重要です。
その上で、これから解説する4つのステップを意識して血の通った対応をするようにしましょう!
STEP1. 気分を害されたことへの謝罪
よくあるのが、「こちらに非があるかどうか分からないのに謝罪すべきではない!」という考え方ですが、
確かに事実確認などをしないと「こちらに非があるかは分からない」ことも理解できますが、
まずは、お客様が気分を害されたこと、不快になられたことに対して、
「この度は、ご気分を害されることとなり、誠に申し訳ございません」
といった、気分を害された、期待に応えられなかったことにお詫びすることが必要です。
STEP2.親身な傾聴
お客様の言い分を知る意味での「聞く」ではなく、お客様に感心を寄せて、親身に「聴く」姿勢が重要です。
お客様が喋っている途中で割り込んだり、「そうは言われましても・・・」「いたしかねます」といった否定的な言動は厳禁です。
まずは「大変恐れ要りますが、どのような経緯かお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?」というように、
聴く姿勢をお客様に示し、積極的な傾聴、アクティブリスニングを活用して、
アイコンタクトを伴う「うなずき」「あいずち」をしながら、お客様の立場に立って、共感の姿勢を示しながら、
親身な傾聴が重要です。
この時にできるだけ「お客様」という呼び方ではなく、「○○様」とお名前で呼ぶことでお客様への承認、
社会的な報酬となり、自分のことを認めてもらえているということを示すことに繋がります。
STEP3.迅速な事実確認
クレームになった経緯や事実を確認します。
この時にお客様をお待たせする場合は、椅子に掛けていただいたり、
場合によっては個室にご案内するなどの対応が必要です。
電話対応で長時間お待たせする場合は、後ほどこちらから折り返しご連絡をさせていただく旨をお伝えして、
お待ちいただくことも必要です。
この時に、案件によっては「人を替える」ことも必要です。
事実を把握した後に、上司とこれまでの経緯等を共有して、上司から改めてお客様に連絡することで、
お客様にとっては「事態を重く見てくれている」という安心感に繋がります。
この時に注意したいのは、またはじめからお客様に経緯などを話させないということです。
上司から連絡する前に、経緯や状況をしっかりと把握してから連絡をするようにしましょう。
STEP4.対応策を伝える
事実確認をしてお客様に報告をした上で、今回のクレームに対しての対応、誠意を伝えます。
この時に注意するのは事務的に伝えるのではなく、気分を害されたお客様の気持ちになって、
心を込めて伝えることが重要です。
そして、
「お客様に言いにくいことを言わせてしまった気持ち」
「私たちのことを想って苦言を呈してくださった感謝の想いを伝えます。」
例えば、
「○○様には、このような想いをさせてしまって誠に申し訳ございません。
また、私たちのことを想って言いにくいことを言ってくださったことに心より感謝を申し上げます」
といった具合です。
そして何かしらの謝罪の品やディスカウントをする場合には、
「お客様は決して、このようなことを望んでいないと思いますが・・・」ということを伝えることが重要です。
「○○様は、決してお望みではないかもしれないですが、私たちの気持ちが収まりませんので、
今回の料金は頂戴することができません」といった具合です。
このようなひと言があると、「金額を無料にして欲しいから文句を言った」と思われているのではないかといった、
お客様の負の気持ちを払拭することができます。
このような4つのステップを意識しながらクレーム対応をすることが大切です。
最後にもうひとつ付け加えさせていただくと、そのようなクレームを部署で共有しておき、
そのお客様が再度ご利用された際に、
「先日はご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした」といった声掛けがあると、
お客様は、とても嬉しい気持ちになります。
是非、クレームをマイナスではなく、プラスに変えるホスピタリティ溢れる対応をしてください。
ザ・ホスピタリティチーム㈱では、ホスピタリティやクレーム対応に関する、
研修、コンサルティングのサービスを提供しておりますので、お気軽にご相談ください。
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