部下が自ら動きたくなるリーダーシップとは? ~ ホスピタリティで関係の質を高め、社員の幸福度と業績を両立させる組織のつくり方~

2025.11.06

部下が自ら動きたくなるリーダーシップとは? ~ ホスピタリティで関係の質を高め、社員の幸福度と業績を両立させる組織のつくり方~

マネジメントコラム

■あなたは、どんな職場をつくりたいですか?

「リーダーの指示に従い、私語も少なく、業務を淡々とこなす職場」

それとも、

「仕事に誇りとやりがいを持ち、仲間との関わりを楽しみながら、メンバーが自ら動き出す職場」

まず、その姿を思い描いてみてください。

多くのリーダーは「もっと部下が主体的に動いてほしい」と願います。

しかし、「動かそう」とするほど、部下は距離を置いてしまうものです。
人が本来の力を発揮するのは、「自分が動きたい」と思ったときです。

では、どうすれば「動きたくなる」職場が生まれるのでしょうか

 

 

■鍵は、“ホスピタリティ” を組織運営に活かすこと

ホスピタリティという言葉は、「お客様へのおもてなし」と考えられがちですが、
本来は 人と人との関係を豊かにする心の働き を意味します。

  • 相手に関心を向ける

  • 相手の立場に立って考える

  • 相手を大切に扱う

こうした「心の向け方」こそが、職場の雰囲気やチームワーク、そして成果に大きく影響します。

マサチューセッツ工科大学(MIT)のダニエル・キム教授が提唱した
成功循環モデルでも、こう示されています。

成果を変えたければ、まず“関係の質”を変えることから始めるべきである。

関係が良いと、思考は前向きになり、行動が変わり、結果も変わります。
つまり、成果は、人と人とのつながりの質から生まれる のです

 

 

■部下は“動かす”のではなく、“動きたくなる環境”で育つ

ここが最も大切な視点です。
部下の行動を変えようとするのではなく、部下が自然と動きたくなる環境を整えること。

その道筋として、私たちは現場実践から導いた
「部下が自ら動きたくなる組織をつくる 5つのステップ」を用います。

 

 

部下が自ら動きたくなる組織をつくる 5つのステップ

 

STEP1 ホスピタリティで関係の質を高める

組織の成果は、個々のスキルや制度の前に、まず「人と人とのつながり」から生まれます。
相手に心を向け、思いやりや感謝を日常的に交わすことで、職場に“安心の土台”が育ちます。
この土台があるからこそ、チームは協力し合い、前向きな挑戦が可能になるのです。

 

STEP2 リーダー自身の思考と行動を見直す

組織の風土を変えるには、まずリーダー自身のスタンスを「管理」から「支援」へと切り替えることが重要です。
リーダーがどのような姿勢でメンバーに関わるかは、そのまま職場の空気に反映されます。

  • リーダーが変われば、言葉が変わる

  • 言葉が変われば、関係が変わる

  • 関係が変われば、行動が変わる

  • 行動が変われば、結果が変わる

つまり、チームの変化は、リーダーの変化から始まるのです。

 

STEP3 心理的安全性で職場の空気を整える

人は「安心できる環境」でなければ、本来の力を発揮できません。
「話しても大丈夫」「失敗しても大丈夫」と感じられる職場には、積極的な意見、学び、挑戦が生まれます。
心理的安全性は、制度よりも、日常の表情・声のトーン・受け止め方といった“空気づくり”によって育まれます。

 

STEP4 メンバーの成長と成果をつなげる

メンバーが、「自分の成長が誰かの役に立っている」と実感できるとき、人は自ら動き出します。
ただ評価するのではなく、行動の意味・影響・価値を伝えることで、
“やらされている仕事”は、“貢献できている仕事”へと変わります。

 

STEP5 目的と行動を一致させる仕組みをつくる

成果(P)と関係性(M)の両方を高めることが、組織の継続的な成長には欠かせません。
これは、リーダーシップ研究の三隅二不二氏が提唱した PM理論 にも示されています。

  • P(Performance):成果や目標に向かう力

  • M(Maintenance):信頼・協力を育む環境づくりの力

どちらか一方に偏ると、成果が続かないか、働く喜びが失われてしまいます。
P と M を両立するためには、理念・役割・行動が日常の中で噛み合っていることが重要です。

 

 

■職場は、人が育ち、輝く場所

人は、笑顔と信頼のある場所でこそ力を発揮します。
そして、その環境づくりを担うのが、リーダーです。

「成果を上げるために人を動かす」のではなく、
「人が輝くから成果がついてくる」組織へ。

これは理想論ではありません。
私がこれまで1,000社以上の現場で積み重ねてきた、実践知です。

今回紹介した考え方と、現場で実践できるプロセスを体系的にまとめた新刊
『部下が自ら動きたくなるリーダーシップ』 が、発刊となりました。

  • 関係の質を高めるホスピタリティの実践方法

  • 支援型リーダーへの思考転換

  • 心理的安全性のつくり方

  • 成長を成果につなげる承認と対話

  • PM理論による「幸福 × 業績」を両立させる仕組みづくり

現場で「すぐに使える」内容にこだわっています。

是非、ご一読ください。

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