
ホスピタリティとは、お客様に良い接客サービスを提供して喜んでいただくこと!
このように考えている方は多いのではないでしょうか?
もちろん、お客様の様子を洞察して、お客様が何を望んでいるかを考え、
先回りをしてお客様の喜ぶことを接客で表現すること、
これはこれで重要であり、ホスピタリティの神髄と言っても過言ではありません。
しかし、ホスピタリティは「良い接客をすること」、
「接客を通じて、お客様にもてなしを感じていただくこと」だけではなく、
如何に私たちのサービスを通じて「お客様の喜びやしあわせに貢献すること」を意味します。
一方で、私がホスピタリティコンサルタントとして様々な企業に訪問する際によくあるのは、
「自分は接客をしないからホスピタリティは関係ない」と思っている人達に出会うことです。
しかし、前述のように「お客様の喜びやしあわせに貢献する為」には接客以外でも、
ホスピタリティを提供できることは沢山あるのです。
このコラムでは、接客以外で提供できるホスピタリティの5大要素を、
分かりやすく解説させていただきます。
1.クリンネス
まず、最初がクリンネスです。
店内が清潔で気持ちよく、居心地が良いかどうか?
このことは接客以前で重要な要素です。
特に飲食店などの食事を提供する店舗は、クリンネスの状況によって、
二度と利用されないようなケースもあるので注意が必要です。
その中でも、私がチェックするのがトイレのクリンネスです。
トイレが清潔に保たれている店舗は、店内の清掃も行き届いているという明らかな傾向があります。
その中でも細かい気遣いが感じられるかどうかという視点では、
先日宿泊したホテルのトイレットペーパーの三角折りが雑で、三角の頂点が左右にズレていました。
別のホテルではいつもトイレットペーパーの三角の中心がきちんとセンターに揃えられています。
そのような細かい気遣いがあるかどうかで印象が大きく変わるのです。
また、店舗におけるキャッシャー台の下が見えることがあるのですが、
その棚に書類が雑然と置かれていたりするとお客様は幻滅します。
「お客様から見えていないから大丈夫」ではなく、
「お客様からみられているかもしれない」という意識を持つことが重要です。
また、これは店舗だけでなく、スタッフのアピアランスでも全く同じことが言えます。
制服が汚れていたり、靴が汚かったり、ネームプレートが曲がっていたり、
このようなところもお客様へのホスピタリティの提供となります。
2.備品
備品へのこだわりもホスピタリティを提供する上で大切な要素のひとつです。
例えば、ジュエリーショップやウェディングサロン、住宅展示場、自動車販売のショールームなどの
高額な商品を扱っている店舗で、お客様に記入していただくボールペンや、
スタッフの使用しているボールペンが安っぽい、チープなボールペンだったりすると、
お客様は残念な気持ちになりますし、スタッフの胸ポケットに無造作にボールペンが何本も挿している
スタッフも目につきますが、ブランドイメージを落とす可能性があるので注意が必要です。
また、高級店でなくても例えば、飲食店でテーブルに調味料が置いてあるようなケースは、
いつも不足していないかどうか定期的に補充することが重要ですし、
熱い料理を提供している店舗に関しては、テーブルにお客様が汗をかいた時に拭えるおしぼりが置いてあったり、
ある飲食店では、冬の利用時に預けたコートのポケットにカイロを入れておいてくださり、
寒い中帰る際にポケットに手を入れたら温かくて感動したこともありました。
このように、備品の用意や使い方で「お客様の喜びに貢献すること」、ホスピタリティを提供すること
も幾らでもできるのです。
3.ツール
店舗などに置いてあるツールも状態や使い方によって、ホスピタリティの提供度に大きな差がつくので、
注意が必要です。
よくあるのが、飲食店のメニューが油でベトベトしていたり、汚れていたり、
使い込まれていて、よれていたりするケースがあるので注意が必要です。
また、ツールの状態だけではなく付加価値として効果的にツールを活用することも重要です。
例えば飲食店で、メニューに品名と値段を記載しておくだけではなく、
産地や農家や漁師など生産者の想い、料理長のこだわりや製法などを記載しておくだけで、
お客様は「文脈価値」を感じて、より高い付加価値を感じていただくことができます。
これは物販におけるPOPの工夫にも全く同じことが言えます。
また、先日宿泊したホテルでは、客室に置いてあるシャンプーや歯ブラシなどのアメニティのブランドや、
このホテルが何故、そのアイテムを選んだ理由が分かる小冊子が置いてありました。
このような、ツールも使い方によってもお客様にホスピタリティを感じていただくことはできるのです。
4.空間
店舗やホテル、旅館、ショールームなど、お客様が滞在する場所の空間を、
如何に居心地の良い空間にするかどうかによって、お客様の感じるホスピタリティは大きさ変わります。
その中でも以外に重要なのはBGMです。
私も様々な施設に伺う中で、「何故、この空間にこのBGM?」と違和感を感じることが多くあります。
自分たちの提供する商品や店舗の雰囲気に合ったBGMがあるかどうかで、お客様の居心地は変わるので注意が必要です。
また、空間を彩る「香り」も重要な要素です。
旅館などでお香を焚いていたり、エステサロンではアロマでお客様にリラックスしていただく気遣いをするところも
あるように、空間をどのように演出するかでお客様の満足度は大きき変わります。
逆にカビ臭いなどのマイナスな印象にならないように気遣うことも重要です。
5.空気感
そして最後が、その店舗や施設の「空気感」です。
この空気感というのは、分かりやすく言えば、その店舗や施設に、
「温かい空気が流れているのか?」
「冷ややかな空気が流れているのか?」
によってお客様の居心地や体験価値に大きな影響を及ぼします。
その空気感を醸成しているのは、ズバリそこで働く「人」です。
先日も、ある高級ホテルに行った際にハードはラグジュアリー感に溢れ、
空間もお洒落で優越感に浸れる素晴らしいものでした。
しかし、そこに流れている空気は、決して温かくはない、冷ややかなもので、
決して居心地が良いとは言い難いものでした。
一人ひとりのスタッフを見てみると、どのスタッフにも笑顔はなく、
どんより曇った表情のスタッフ達ばかりです。
これでは、いくら良いハードがあってもお客様の満足度は得られません。
常にスタッフの関係の質を高める努力をスタッフ同士がお互いにすること、
スタッフ同士がお互いの心を満たす、笑顔を引き出し合う意識を持つことが重要です。
いかがでしたでしょうか?
皆さまの職場では、接客以外のホスピタリティはどこまで意識をして取り組まれていたでしょうか?
ホスピタリティは接客だけではなく、様々な視点で「お客様の喜びやしあわせに貢献できる」ということを理解いただき、
本コラムを参考に「接客以外のホスピタリティ」も今まで以上に意識をして取り組んでいただければと思います。
ザ・ホスピタリティチーム㈱はホスピタリティやサービス向上に関するコンサルティング、
研修のサービスを提供しておりますので、お気軽にご相談ください。
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