「職場内のホスピタリティ」を高めれば「お客様へのホスピタリティ」も自然と高まる

2021.05.15

「職場内のホスピタリティ」を高めれば「お客様へのホスピタリティ」も自然と高まる

マネジメントコラム

■ホスピタリティをマネジメントに活用する5つのメリット

ホスピタリティ(Hospitality)の解釈は人それぞれですが、

一般的には「お客様への厚遇やおもてなし、思いやりや気遣い」といった意味を

想像する方が多いと思います。

一方で、ホスピタリティは「ホテル(Hotel)」の語源であり、

ホテルサービスの根幹の考え方でもあります。
 

私が17年間お世話になったホテルを卒業したのも、

ホテルマンとして現場で培ったホスピタリティの概念を

ホテル以外のサービス業の皆さまと共有できれば、顧客満足度の向上や

サービス業全体の品質向上に貢献できる、という確信があったからです。

しかし、お客様へのホスピタリティを高めたければ、

まずは職場内、社内のホスピタリティを高めることが不可欠です。

つまり、顧客サービスという視点でホスピタリティを活用するのではなく、

「社内のホスピタリティを高めれば、必然的にお客様へのホスピタリティは高まる」

という視点でマネジメントに活用するのが、ホスピタリティの正しい活用の仕方なのです。

ホスピタリティをマネジメントに活用することで、

次のような変化が組織にもたらされます。

①部下が辞めなくなる

 スタッフが辞める真の退職理由の第1位は、社内の人間関係によるものです。

組織内にホスピタリティが溢れれば、社内の人間関係のストレスは無くなり、

退職者は確実に減少します。

②生産性が上がる

スタッフが辞めなくなれば、いつも新人を抱えながら教える手間も減り、

経験の長いスタッフが多くなればサービス品質も安定します。

また、社内のストレスが無くなれば、スタッフのやる気が自ずと上がり、

生産性は大きく向上します。

③組織、会社が好きになる

メンバー同士がお互いを思いやり、個性を認めてお互いを生かし合うと、

自組織や自社へのロイヤリティが向上し、この仲間・組織・会社が好きになります。

④メンバー自らが目標達成したくなる

メンバーが自分の組織や仲間を愛せるようになると、

その組織が目指している目標達成にコミットし始めます。

会社から与えられた「やらされる目標」から、愛する組織が目指す「やりたい目標」

というように意識も変わり、目標に向かって自走し始めるのです。

⑤リーダーのつまらない悩みが無くなる

リーダーが抱える組織に対する課題も、

組織内の人間関係のトラブルや退職希望者へのケアといったものから、

顧客満足向上や売上目標達成に向けた戦略づくりといったものに変化します。

つまり、悩みのレベルが変わります。

 

■リーダーの役割は組織の土台を作ること

ここまで読まれた方の中には、

「そんなにうまくいくはずがない」

「こんなことは理想論だ」

と思われた方も多いと思います。

しかし、このような変化は、実際に私自身が目の当たりにしてきた光景であり、

疲弊していたチームからホスピタリティチームに生まれ変わる過程から結果まで、

これまでの実体験に基づいています

リーダーとしては、目の前の数字を上げるために、

商品・広告宣伝・価格といった戦略を優先したくなるのは無理のないことです。

ただ、ホスピタリティチームを作ることは、

これらの戦略の実効性を高める土台を作ることにほかなりません。

建物でも、土台がしっかりしていないと頑丈で高い建物が建てられないように、

組織もメンバーが力を発揮できる土台がしっかりしていないと、

いくら良い戦略を策定しても十分な成果を導くことができません

したがって、ホスピタリティをベースとした組織運営が、

メンバー同士の良好な相互関係を育み、それによりプラスの相互作用が生まれ、

協働による創造性・共創性を最大化します。

 

※本コラムは、著書「接客・サービス業のリーダーにとって一番大切なこと」

(PHP研究所)の本文を再編集させていただいております。

https://thehospitalityteam.jp/wp/book-release/

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