
接客・サービス業のリーダーは殆どがプレイングマネージャーであり、
「アルバイトばかりで社員が少ない」
「残業をさせられない」
といった理由で、部下に任せらずに自分で仕事を抱え込んでしまっているリーダーが多いのが現実です。
しかし部下に権限移譲をしないと、いつまでたってもリーダーは仕事に追われ、
部下は言われたことしかやらない部下のままで、個人も組織も成長はありません。
部下に権限移譲をするメリットは、
・リーダーの負担軽減と戦略的な役割が強化されることで組織全体の成果に繋がる。
・任されることでできる仕事の幅が広がり部下の成長とスキルが向上する。
・自分が組織に貢献している実感が持て、モチベーションとエンゲージメントが向上する。
このように権限移譲は、リーダーにも、部下にも、組織にも大きな効果をもたらすことを可能にします。
それではどのようにすれば、部下に仕事が任せることができ、
部下の成長を促進することができるのでしょうか?
それには、これから解説する3つのポイントを押さえることが重要です。
POINT1.部下の意欲(WANT)と適正(CAN)を見極める
まずひとつ目が、委譲する業務において、部下の意欲と適正を見極めることが重要です。
何か業務を部下に任せるというと「時間に余裕のあるスタッフに任せよう」と考えがちでが、
性格が大雑把な部下に細かい作業を任せても、部下は苦痛でしかなく思ったような成果を生み出すことはできません。
私たちの業務の中には、「WANT=やりたいこと」「CAN=できること」があります。
これを各部下に当てはめて、部下の適正に合わせて委譲することが大切です。
○部下の意欲(WANT)を尊重する
部下がやりたいと思っている業務に対して権限を移譲することで、モチベーションが高まり、より高い成果が期待できます。
○スキル(CAN)に基づいて任せる
部下が既に持っているスキルや経験を活かせる業務を任せることで、効率的かつ効果的に業務が進みます。
また、スキルの範囲を広げるチャレンジングなタスクを与えることも更なる成長を促します。
このように、ただ業務を空いている部下に任せるということではなく、
「やりたいこと」「できる」ことといった、部下を意思を尊重した権限移譲が大切です。
POINT2.期待値を伝える
以前、あるホテルのウェディング部門のサポートをさせていただいた際、
その部署で働くスタッフ達に、「あなたが上司から期待されていることは何ですか?」
と質問したところ、一人も答えられませんでした。
それだけ、部下は上司の期待を理解していないものだと認識する必要があります。
したがって、部下に業務ひとつ任せるにしても、部下に期待値をきちんと伝えることが重要です。
具体的に部下に期待値を示すことで注意する点としては、
○ 期待値を具体的に明示する
期待値は抽象的でなく、具体的な内容で伝えることが重要です。
たとえば、「集客を上げて欲しい」という表現ではなく、
「今月の新規集客を20件にして欲しい」といった具合に、
達成すべき目標を具体的に示します。
○双方の理解を確認する
期待値を伝えた際に、部下がそれを正しく理解しているかを確認することが大切です。
単に「わかりました」と言わせるだけでなく、「この目標に対してどう取り組む?」といった質問をして、
部下から具体的なアクションプランを引き出します。
○部下の意見を取り入れる
期待値を一方的に押し付けるのではなく、部下の意見や考えを取り入れることで、彼らがその目標に対してより強いオーナーシップを持つことができます。
「例えば、この業務はあなただったらどんな風にやりたい?」といった質問を通じて、部下の視点を引き出します。
このように、期待値を明確に伝えることで、部下が業務を遂行する際の方向性や基準を理解し、自信を持って仕事に取り組むことができます。
POINT3.任せる際の伝え方を工夫する
ただでさえ人員不足の中で、新しい仕事を任されることは、部下にとっては負担としか感じられないというのが現状ではないでしょうか?
その上で、「あなたに、この仕事をお願いしたい!」ということを、どのように伝えるか、その伝え方がとても重要となります。
部下自身の仕事が増えることに対して、「やってみよう」と思ってもらう為には、
部下の「やる気スイッチ」がどこにあるかを見極め、それに応じた依頼の仕方をすることが大切です。
このやる気スイッチとは、部下の内発的動機付けを意味し、下記のような項目が挙げられます。。
○達成感・・・目標に対する達成感・仕事をやり切った時の達成感
○承認感・・・「ありがとう』・褒められる・仕事が認められる
○意味・意義感・・・この仕事の喜び・誇り・やりがいを感じる
○責任感・・・任される・権限移譲・『君ならできる!』
○成長感・・・出来ることが増える・上のステージの仕事ができるようになる
例えば、承認感にやる気スイッチがある部下には、
「あなたの丁寧な仕事ぶりには感心しています。この仕事もあなたが適任だと考えています。」
責任感にやる気スイッチがある部下には、
「この仕事は、まだあなたには早すぎるという声もあるけど、あなたならできると私は信じています。」
成長感にやる気スイッチがある部下には、
「この仕事をすることで、必ずあなたので成長に繋がります!」
このように、部下のやる気スイッチに応じて、依頼する際の伝え方を変えることで、
お願いした仕事を「仕方なくやる」ではなく、「やりたい」に変換することを可能にします。
いかがでしたでしょうか?
最後に部下に任せる上で、その前提として大切なのが上司と部下との「関係の質」です。
上司、部下との普段の関係性がギクシャクしていたのでは、部下に引き受けてもらえるものも、
拒否されかねません。
その上で重要なのは、ホスピタリティを組織にインストールをして共通価値化することです。
ホスピタリティは、尊重や承認をベースとした思いやりは気遣いを意味し、
ホスピタリティを組織の共通価値化することで、組織内の相互理解、相互容認が進み、関係の質が高まります。
職場内に「笑顔」や「ありがとう」が溢れていれば、
お互いの助け合いも進み、権限移譲も進むことは間違いありません。
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