部下の実行力を高めるリーダーシップ~戦略だけでは成果が出ない時代、ホスピタリティが「実行」を生む~

2026.01.16

部下の実行力を高めるリーダーシップ~戦略だけでは成果が出ない時代、ホスピタリティが「実行」を生む~

マネジメントコラム

「良い理念があれば、組織は動く」
「ビジョンを掲げれば、人はついてくる」
「戦略さえ正しければ、結果は出る」

                                                                                        

リーダーシップについて学ぶと、こうした言葉に多く出会います。
確かに、理念やビジョン、戦略は大切です。
リーダーが何を信じ、どこへ向かうのか。
そこが曖昧な組織は、いずれ迷い、ぶれていきます。

                                                                                         

しかし現場の支援をしていると、私はいつも、ある違和感にぶつかります。

それは、多くのリーダーシップ論が「方向性」ばかりを語り、「実行力」については驚くほど触れていないということです。

                                                                                       

リーダーがどんな理念を掲げているか。
どんな戦略を構築したか。
どんな決断を下したか。
どんな困難にもへこたれない精神を持っているか。

                                                                                       

確かに、それらはリーダーの大切な要素でしょう。
けれど、組織が成果を出すために本当に必要なのは、そこだけではありません。

どれだけ立派な理念を語っても、
どれだけ美しい戦略を描いても、
現場で行動が起きなければ、何も変わらないのです。

                                                                                         

極端に言えば、戦略とは「設計図」です。
設計図は必要です。
けれど、工事が始まらなければ、建物は一生完成しません。

                                                                                       

つまり、成果が出ない組織に足りないのは、
「方向性」よりも、実行の方だったりします。

                                                                                       

■リーダーシップが「自己満足」になってしまう瞬間

現場ではこんな光景がよく起きています。

リーダーは会議で理念を語る。
方針を打ち出す。
施策を決める。
けれど、実行する側のメンバーは動かない。

                                                                                        

するとリーダーは、こう感じます。

「伝えたのに、なぜ動かない?」
「決めたのに、なぜやらない?」
「結局、やる気がないのか?」

                                                                                          

しかし私は思うのです。
これはメンバーの問題ではなく、リーダーシップの設計ミスであることが多い。

                                                                                       

なぜなら、実行力は“意志の強さ”だけでは生まれないからです。
実行力は、個人の根性ではなく、関係性の中で育つ力です。

もっと言えば、リーダーがどれだけ正しくても、
メンバーが実行できなければ、結果としてそのリーダーシップは「自己満足」に終わります。

                                                                                          

厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、
私はここに、現代のリーダーが向き合うべき課題があると思っています。

                                                                                         

■実行力が生まれない職場に共通する「見えない壁」

部下が動かないとき、よくある原因は「能力不足」ではありません。
むしろ多くの場合、部下の心の中にあるのは、こんな感情です。

                                                                                        

・失敗したら怒られそう

・やっても評価されなさそう

・相談したら面倒な顔をされそう

・どうせ否定されるかもしれない

・余計なことをして責任を負いたくない

                                                                                         

こうした“見えない壁”があると、部下は動きたくても動けません。
実行できないのではなく、実行しない方が安全になってしまうのです。

つまり、実行力とは能力ではなく、
「安心して行動できる土台」があるかどうかで決まります。

ここで重要になるのが、ホスピタリティです。

                                                                                        

■実行力を高める鍵は「ホスピタリティ」にある

ホスピタリティというと、多くの人が「接客」をイメージします。
もちろんそれも大切です。

                                                                                         
しかし私は、ホスピタリティをもっと広く捉えています。

ホスピタリティとは、相手の立場・感情・状況を想像し、尊重し、その人が力を発揮できる関係をつくる姿勢です。

そしてこの姿勢は、リーダーシップのど真ん中に必要です。

なぜなら、部下の実行力は、「管理」や「指示」で引き出すものではなく、
信頼と納得の中で自然に生まれてくるものだからです。

                                                                                         

■実行力を高めるホスピタリティ・リーダーの3つの関わり方

それでは、ホスピタリティがあるリーダーは、現場で何をしているのか。
私は、実行力を生む関わり方には共通点があると感じています。

                                                                                       

①「なぜ」を共有し、意味づけをする

指示が通らない組織ほど、「とにかくやれ」が増えていきます。

でも人は、意味がわからないことを続けられません。
行動を継続させるのは、命令ではなく納得です。

「何のためにやるのか」
「誰の役に立つのか」
「できると何が変わるのか」

ここを言語化することが、実行のエンジンになります。

                                                                             

②途中経過を承認し、挑戦を支える

実行とは、うまくいくことだけではありません。
試行錯誤が必ず起きます。

だからこそ、成果だけを見ていると、部下は挑戦できなくなります。
行動を増やしたいなら、評価より承認です。

「まず動いたのがいいね」
「工夫したのが伝わったよ」
「報告してくれてありがとう」

この一言が、次の実行をつくります。

                                                                                        

③指示ではなく「選択肢」を渡し、主体性を育てる

実行力が高い人は、言われた通りに動く人ではありません。
自分で判断し、動ける人です。

そのためにはリーダーが、正解を渡すのではなく、選択肢を渡すこと。

「どっちがやりやすい?」
「まず何から手をつける?」
「今の状況なら、どう進めるのが良さそう?」

この問いかけが、部下の主体性を呼び起こします。

                                                                                         

■戦略は「実行されて初めて」価値になる

ここまでお伝えしたいことはシンプルです。

戦略がいくら素晴らしくても、実行が伴わなければ成果は出ない。

                                                                                            

だからこそ、リーダーは「方向性を示す力」と同じくらい、
部下の実行力を引き出す力を磨かなければいけない。

                                                                                         

そして、その実行力を育てる上で、
ホスピタリティは欠かせない土台になる。

ホスピタリティは、優しさや甘さではありません。
人を動かし、成果を出すための“本質的なマネジメント技術”です。

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