営業という仕事において、成果を大きく左右するものは何でしょうか。
商品力でしょうか。
価格でしょうか。
それとも提案力でしょうか。
もちろん、それらも大切です。
しかし、様々な企業の現場にお伺いして感じるのは、最終的にお客様が意思決定をする理由は、
「この人から買いたい」
という“人”に対する信頼である、ということです。
実は私自身も、ホテル時代にウェディングプランナーとして新規営業を担当していました。
手前みそではありますが、当時は業界でもトップクラスとなる70%を超える受注率を継続して達成していました。
では、特別なセールストークがあったのかというと、そうではありません。
商品知識が圧倒的に優れていたわけでもありません。
そのベースにあったのは、
「相手を想うホスピタリティ」でした。
ホスピタリティとは、単なる“おもてなし”ではありません。
それは「相手を想う姿勢」であり、自分本位ではなく、相手の立場に立って考え、行動する“相手本位”の考え方です。
一方で、営業と言えば、
商品知識を磨き、セールストークを磨くことが王道とされています。
しかし、私はそれ以前に、決定的に磨かなければならないものがあると考えています。
それが「人間力」です。
特に現代は、インターネットやAIの進化によって、商品情報や比較情報は誰でも簡単に手に入る時代になりました。
お客様は営業担当者に説明されなくても、ある程度の情報は事前に知っています。
だからこそ、
「何を買うか」以上に、
「誰から買うか」が問われる時代になっているのです。
その中で、人の価値を最大限に発揮するものこそが、ホスピタリティです。
では、どうすれば「あなたから買いたい」と思われる営業になれるのでしょうか。
そのポイントを3つお伝えします。
ポイント① 目的が明確にあるか
例えば住宅販売の現場で、こんな2人の営業担当がいたとします。
一人は、「今月1棟売らなければいけない」「インセンティブを上げたい」と考えて営業している人。
もう一人は、「この家族の人生に寄り添い、幸せな時間を提供したい」と考えて営業している人。
あなたなら、どちらから買いたいと思うでしょうか。
言うまでもなく、後者ではないでしょうか。
しかし現実には、前者のような営業が多いのも事実です。
人は、自分が大切にしている価値観を、言葉や態度の端々ににじませます。
だからこそ、「何のためにこの仕事をしているのか」という軸があるかどうかは非常に重要です。
その目的が、自分のためだけでなく、
「お客様の喜びや幸せに貢献する」という視点に立てているか。
ここが、営業の質を大きく分けるポイントになります。
ポイント② 関係の質を重視しているか
営業スタッフが陥りやすいのが、
「商品の魅力をいかに伝えるか」に注力しすぎることです。
もちろん、商品説明は大切です。
しかし、それ以前に重要なのは、
お客様との「関係の質」を築けているかどうかです。
私がウェディングプランナーの教育をする際に、
「受注に繋がった接客の特徴は何か?」と聞くと、非常に興味深い答えが返ってきます。
それは、
「チャペルの魅力をうまく伝えられた」でも、
「料金説明が上手だった」でもなく、
「お客様と仲良くなれた時」
なのです。
つまり、関係の質が高まったときに、受注は生まれているのです。
これは、
関係の質 → 思考の質 → 行動の質 → 結果の質
という流れで説明できます。
関係の質が高まることで、
「いい担当者に出会えた」という思考が生まれ、
「この人から買いたい」という行動につながり、
最終的に受注という結果が生まれるのです。
逆に、関係性ができていない状態で商品説明に入ることは、
営業としての“人の付加価値”を自ら下げてしまっているとも言えます。
ポイント③ お客様の心を満たしているか
3つ目のポイントは、
「お客様の心を満たすこと」にどれだけ意識が向いているかです。
お客様の心が満たされている状態とは、
心理的安全性が高まっている状態でもあります。
その状態になると、お客様は安心して本音を話し、要望を伝えてくれるようになります。
では、どうすれば心を満たすことができるのでしょうか。
ここで重要になるのが、交流分析の「ストローク理論」です。
ストロークとは、「心の栄養を満たす」こと。
例えば、
・笑顔
・アイコンタクト
・うなずき
・相づち
・名前で呼ぶ
こうした一つひとつの関わりが、お客様の心を満たしていきます。
一方で、こんな営業もよく見かけます。
「メモを取らなければ」と必死になり、ずっと下を向いて話を聞いている営業。
一見、真面目で良い対応に見えますが、
これではお客様の心は満たされません。
営業トーク以前に、
“人としての関わり”ができていないのです。
実は、受注に繋がらない原因の多くは、
高度なスキル不足ではなく、この基本行動の欠如にあります。
まとめ
営業力とは、スキルだけで決まるものではありません。
むしろ、これからの時代は、
スキルだけでは選ばれない時代です。
情報は誰でも手に入る。
商品比較も簡単にできる。
そんな時代だからこそ、最後に選ばれるのは、
「この人に任せたい」と思える人間力です。
そして、その人間力を具体的な行動に落とし込んだものが、
ホスピタリティなのです。
営業とは、商品を売る仕事ではなく、
人と人との信頼関係を築く仕事。
その本質に立ち返ることが、結果として成果を生み出していきます。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
今回お伝えした「人間力をベースとした営業」は、決して特別な才能ではなく、考え方と日々の行動によって誰でも身につけることができます。
ザ・ホスピタリティチーム株式会社が提供するホスピタリティ営業研修では、
・“売る営業”から“選ばれる営業”への転換
・関係の質を高めるコミュニケーション手法
・現場で実践できるホスピタリティ営業の具体策
を体系的に学ぶことができます。
営業力をスキルだけでなく“人間力”から高めたいとお考えの方は、ぜひ一度ご覧ください。
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