人的資本で企業価値を最大化する経営へ
ホスピタリティ経営
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時代の変化によりリーダーシップも変革が必要であり、その事を理解せずに今までの旧態依然としたリーダーシップでは時代に取り残されるばかりか、離職者の増加や部下のやる気の減退による生産性の低下になり兼ねません。
それでは、これまでのリーダーシップの特徴はどのようなものだったのでしょうか?
これまでのリーダーシップの特徴としては、
・上意下達
・指示命令
・管理統制
が主たるマネジメントの柱となっていました。
その理由としては、これまでの時代は、売上や利益の源泉は個々人の能力ではなく、組織の仕組みにあり、仕事は属人的にならずに安定した組織運営を優先していました。
そして、人を採用するのは「仕組みを回すための欠員補充」という意味合いが強かったことが考えられます。
しかし、これからの時代の従業員の位置づけは、人を資本と考え「仕組みの一部」ではなく、個々人の持てる力を最大限に引き出して、組織力、企業力を最大化することに置き替わります。
このようなことからもリーダーシップも大きく変革する必要があるのです。
それでは、これからの時代のリーダーシップとはどのようなリーダーシップなのでしょうか?
それには、前述のように従業員一人ひとりの持てる力を最大限引き出すマネジメントが求められます。
その上で重要となるのが組織環境であり、「心理的安全性」の高い職場環境が求められます。
この心理的安全性とは、従業員が組織において存在が承認されており、どのような振る舞いや発言をしても、否定されることなく、心理的に安全であることが保障されている状態を意味します。このような環境によって、従業員が委縮することなく、意見やアイデアを言い合える組織文化に繋がり、個々の力を引き出す環境づくりにおいて重要な要素となります。
そしてもうひとつが、不確実性な時代、VUCA時代における「共創環境」の必要性です。
これまでは前年踏襲の施策で、ある程度の売上や利益は担保できた時代から、明日をも分からぬ不確実性の高い時代の到来により、これまで無かった商品やサービスを創造する、ゼロからイチを生み出すことが求められる時代となりました。
その上で、リーダーが物事を独断で決めるのではなく、従業員同士の「集合知」を活かすことが必要であり、協働により共創力を高め、新しい価値を創造することがこれからの時代には求められます。
その上で、これからの時代の効果的なリーダーシップとして「ホスピタリティ・リーダーシップ」が注目されています。
ホスピタリティは顧客へのもてなしや厚遇をイメージしがちですが、実は、部下へのマネジメントにおいても、部下に対する尊重・承認・理解をベースとした思いやりや気遣いにより、部下との「関係の質」を高めることにより、職場の心理的安全性の向上、共創環境の醸成に効果を発揮します。
ホスピタリティ・リーダーシップの定義は、「メンバーの為に働き、メンバーの輝きと成長で生産性を最大化するリーダーシップ」です。
従ってマネジメントにおいても、
・「指示命令」→「部下との対話、傾聴重視」
・「管理・統制」→「部下との信頼関係を築き、自主性を尊重」
・「社内競争に勝ち抜く」→「協力し合い、WINWINの関係構築」
といったホスピタリティの考え方をベースとすることで、リーダーのマネジメントの基本的な考え方に大きな変革をもたらすことを可能にします。
このような旧態依然のリーダーシップから、ホスピタリティ・リーダーシップへの変革により、部下との信頼関係により離職率の低下、メンバーの主体性が高まることによる生産性の向上等、共創環境の醸成により新たな商品・サービスの創造による付加価値の提供等、様々な効果が見込まれます。
ザ・ホスピタリティチーム(株)では、リーダー育成によるコンサルティング、研修のサービスを提供しておりますので、お気軽にご相談ください。