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TOPトピックス昔と今の労働生産性の上げ方の違い~これからの時代の労働生産性向上のポイント~

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2022.12.31

マネジメントコラム

昔と今の労働生産性の上げ方の違い~これからの時代の労働生産性向上のポイント~

公益財団法人日本生産性本部の調査によると、

日本の労働生産性は主要先進7ヵ国の中では、

1970年以降最下位が続いている状況です。

 

何故、日本は世界に比べて労働生産性が低いのでしょうか?

 

その要因は幾つか考えられますが、そのひとつが、日本の産業構造の変化にあります。

20世紀は第二次産業である製造業が日本の産業の中心だったことに対して、

21世紀は、第三次産業であるサービス業が産業の中心となり、

今や、日本のGDPの75%は第三次産業であるサービス業が担っています。

 

このような産業構造の進化をペティ=クラークの法則と言い、

経済社会・産業社会の発展につれて、

第一次産業から第二次産業、第二次から第三次産業へと就業人口の比率

および国民所得に占める比率の重点がシフトしていくという法則で、

先進国の特徴でもあります。

 

そのような中で、20世紀の工業社会では、

日本のモノづくりを中心とする、製造業が発展をして、

仕事において平準化、効率化を図り、

少ない人数で、大量生産できる仕組みを構築してきました。

これにより労働生産性の向上に成功をしてきたのですが、

20世紀後半から「モノ」は消費者に行き渡り、「モノ」が売れなくなっていきます。

 

そこで、消費者の心理も「モノ」から「コト」、「心」へと移り変わっていき、

旅行、宿泊、飲食、介護などのサービス業の時代となってきました。

 

そのような要因で製造業に比べて、人手のかかるサービス業の繁栄により、

日本全体の労働生産性が下がったということも要因のひとつです。

また、日本のサービス業は欧米に比べて「おもてなし」を中心とする手厚いサービスを

モットーとしており、良心的な価格設定も生産性の伸び悩む要因のひとつに

挙げられます。

 

それでは、このような状況の中で、

日本の労働生産性を上げるにはどうすれば良いのでしょうか?

 

それには、大きくふたつの方法があります。

ひとつは、付加価値を高めて収入を上げること。

もうひとつは労働力を減らして生産性を上げることです。

 

今、日本の取り組みを見ると、後者が圧倒的に多い印象を受けています。

・働き方改革で、できるだけ労働時間を短くすること。

・DX化を推進し、効率化を図ること。

・AIやロボットを活用し、省人化を図ること。

といったことが挙げられます。

 

実際、スーパーマーケットではセルフレジのコーナーが増え、

飲食店でも低価格帯を中心に配膳ロボットなどの活用が増えています。

これはこれで、これからの労働人口の減少なども考慮すると、

やるべきであることは事実ですが、

一方で、「付加価値を上げる」施策が足りないと私は思うのです。

 

これからの時代、少子高齢化で消費者も減ることを考えると

「薄利多売」といった商売は成り立たなくなると考えるべきであり、

生き残る為には「厚利少売」を目指す時代となってきます。

 

その上で、「商品」と「人による接客サービス」を掛け合わせた、

付加価値の提供は、重要なファクターとなります。

 

また、これまでの先が予想できる時代は終わり、

時代は、明日、何が起こるかも予測不能な、

不確実性な時代、VUCA時代に移り変わっています。

VUCAとは、

・変動性(Volatility)

・不確実性(Uncertainty)

・複雑性(Complexity)

・曖昧性(Ambiguity)

を示しており、まさに予測不可能な時代です。

 

その中で、昔のような工業社会の考え方を踏襲した、

平準化、効率化を重視するマネジメントでは、

省人化、無人化を目指すのであれば効果的ですが、

サービス業では、そのことは、

・商品そのものの価値で勝負すること。

・価格で勝負すること。

を意味します。

 

しかし、実際はサービス業にとって「省人化」は諸刃の剣であり、

大資本があればともかく、中小企業は、

それによって競争力を失って命取りにも成りかねません。

 

従って、これからの時代における生産性の向上に大切なのは、

マネジメントを変えて、「社員の輝きで生産性を最大化」することです。

ある調査では、「やる気の無い社員」と「やる気の満ちあふれた社員」とでは、

生産性が3倍違うという結果が示すように、

「働いている人のポテンシャルを最大限活かしている組織が、

あまりにも少ない印象」です。

 

これからの不確実性な時代を乗り切っていくためには、

社員の主体的な仕事への取り組みと、トップダウン、管理、統制ではなく、

集合知を活かす、全社員を巻き込んだマネジメントです。

 

これで生産性を上げようとしている企業や組織があまりにも少ない印象を

受けています。

 

それには、以前の組織風土やリーダーシップではなく、

これからの時代を勝ち抜くリーダーシップが求められています。

 

ここまでの話しのうように、日本は製造業が中心の産業構造であった為に、

サービス業のリーダーシップやマネジメントも製造業と同じ、

管理、統制を中心としたやり方を踏襲していました。

しかし、サービス業は人による労働生産性が高く、感情労働である点を考慮した、

マネジメントが行なわれてこなかったのも、生産性の伸び悩みの大きな要因でもあります。

 

このようなサービス業で効果性の高いリーダーシップを、

私は「ホスピタリティ・リーダーシップ」と定義しており、

「働く人の輝きで生産性を最大化するリーダーシップ」です。

 

サービス業にとって「人による生産性」は、切っても切り離すことはできません。

これからの社会では「人的資本」、企業は人を活かしているかどうかが重要な

経営指標としての評価されえる時代に移り変わっていきます。

この機会に、自社の組織風土やリーダーシップを見直してみてはいかがでしょうか?

ザ・ホスピタリティチーム(株)では、組織改革、リーダーシップに関する

研修やコンサルティングのサービスを提供しておりますので、

お気軽にお問い合わせください。

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