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TOPトピックス感情労働である接客サービス業で、組織の生産性を上げる具体的手法とは?

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2022.10.24

マネジメントコラム

感情労働である接客サービス業で、組織の生産性を上げる具体的手法とは?

■「気持ち良く働ける職場環境」の整備が不可欠な理由

 メンバーが気持ち良く働ける職場環境を作るために、どんな取り組みをしていますか?

 接客・サービス業は感情労働であり、

「メンバーのその時々の気持ちや感情が、お客様へのサービスのパフォーマンスや質に大きな差をもたらす」

という特徴があります。

 それだけに、メンバーがお客様に最高のパフォーマンスを常に提供できる

職場環境を作ることは、リーダーとしての大切なマネジメントのひとつです。
 

しかし、同じ組織内のメンバーであっても、年齢も性別も雇用形態も様々。

各メンバーが望む「理想の職場環境」も当然異なるため、

全メンバーが満足のいく職場環境を構築することは簡単ではありません。

 また、職場の雰囲気やムードなどは、リーダー一人によって作られるものではなく、

そこで働く一人ひとりによって作られるものでもあります。
 

それでは、どのようにすれば、メンバー全員にとって気持ち良く働ける職場環境を

作ることができるのでしょうか?

 

■メンバー全員の総意で決めたほうが実行度が高まる

あるデザイン会社の社長から、

「企画・制作、営業、デザイン、事務と様々な職種が同じフロアで働いているため、

同じ価値観を持ってお互いが気持ち良く働ける職場環境が作れない」という相談を受けました。

確かに、営業部門は社交的な人が多いせいかオフィス内でも会話をしながら仕事をしているのに対し、

デザイン部門はパソコンに向かって黙々と仕事をしており、オフィス内の会話は雑音に聞こえてしまうかもしれません。

そこで私は、全メンバーを対象にしたワークショップを開催し、

「あなたが気持ち良く働ける職場とは、どんな職場ですか?」という質問をしました。

すると、

「明るい元気な挨拶がある職場」

「静かで落ち着いた職場」

「困っているときに助け合える職場」

 など、様々な意見が出されました。

まずはそれをメンバー全員で共有します。

すると、気持ち良く働ける職場は「人それぞれ違う」ということに気づくとともに、

みんなが共通して職場に望んでいることが浮き彫りになります。

そうしたら次に、このチームでみんなが気持ち良く働くために全員が守るべきルールを、

話し合いながら決めていきます。

リーダーが決めてもよいのですが、メンバー全員の総意で決めたほうが実行度が高まります。

また、経営理念や行動指針にヒントがある場合も多いので参考にします。

この組織では、

「相手の顏を見て、名前を添えて全員に挨拶する」

「何かをしてもらったら、『ありがとう』を必ず言葉で伝える」

「話し掛けられたら、『笑顔』で応える」

になりました。

これを見て分かるように、この職場の課題は部署間・メンバー間のコミュニケーション不足であり、

それをメンバー全員がお互いに欲していたことが分かります。

そして、それまでは各個人で思っていた気持ち良く働ける職場が、

みんなのルールになることで共通価値になり、全体的な職場環境の改善に繫がります。

あとは、それを全員が守れるように、

「朝礼で唱和する」

「終礼で振り返る」

「ミーティングの中でこのテーマを扱う」

といったことを実施していくことで、組織のルールとして定着させていきます。

この組織はワークショップ後、メンバー間のコミュニケーションが活性化し、

職場環境が大きく改善しました。

各メンバーの持つ価値観を共有する機会を作り、組織の共通価値に置き換え、

みんなでそれを守ることで、職場環境の課題は改善することができるのです。

 

※本トピックスは、ザ・ホスピタリティチーム(株)代表船坂光弘の著書、

「接客・サービス業のリーダーにとって一番大切なこと」(PHP研究所)を再編集して、

掲載しております。

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