2022.11.19
マネジメントコラム
顧客満足度の高い接客サービスを提供するスタッフを育成する4つのステップ~付加価値サービスを提供するスタッフを育てる~
これからの時代の接客サービスは、
「AI、IT、ロボット化による非接触、省人化」と、
「人による付加価値の提供」といった大きくふたつの方向に進みます。
実際に低価格帯の飲食店では、
タッチパネル、配膳ロボット、自動精算機といった人を介さなくても、
商品、サービスが提供できる仕組みが進んでいます。
ホテルにおいても、あるビジネスホテルでは自動チェックイン機で精算し、自動発行されるカードキーを受け取り、
そのまま部屋に入室。
チェックアウトは、キーボックスにカードキーを入れるだけでチェックアウトが完了する
といったシステムに移行しているホテルも増えています。
特に、マニュアル通りの定型型サービスは、人ではなく、AI、IT、ロボットに移り変わっていくと言われており、
前述の他にも、旅行カウンターはじゃらんや楽天トラベルといったオンライントラベルに移行し、
スーパーマーケットもセルフレジが多くの部分を占め、
銀行の窓口もATMの機能充実や、インターネットバンキングで事が済み、
縮小傾向にあります。
従って、人に求められる接客サービスは、誰にでも同じサービスを提供する「定型型サービス」ではなく、
目の前の顧客に合わせた接客サービスを提供する「適応型サービス」が必要であり、
それこそが付加価値の提供に繋がります。
それでは、このような時代変化の中で、人による付加価値サービスを高める為に必要なことは何なのでしょうか?
それはズバリ!スタッフの教育を強化することであり、
これまでの「マニュアル通りの接客ができるようになればいい」という教育から、
「各顧客に応じた接客サービスをスタッフ自身が主体的に考えて提供できるようになる」
教育に変えていかなければなりません。
そのような顧客満足度の高い、付加価値の高い接客サービスを提供するスタッフを育成するには、
どのような教育が必要なのでしょうか?
それには、次の4つのステップが必要となります。
STEP1.ホスピタリティマインドを醸成する
今までのマニュアル通りの上辺だけの接客サービスではなく、
目の前のお客様の事を想い、そのお客様が「どうされたら嬉しいか」を
想う「心」が必要です。
ホスピタリティはおもてなしといった意味だけではなく、
「自分がお客様に貢献した喜びが自分の喜びやしあわせに繋がる」ことを意味します。
従って、お客様に喜んでいただくこと、笑顔にすることが最終的に自分の喜びやしあわせに繋がること、
つまり、自分自身の内発的動機付けとなり、自分の内なるエネルギーの最大化に繋がります。
この自分自身が持つ、本質的な「心」に気付くことができれば、
「自分がお客様だったら、どうされたら嬉しいか」といった主体的にお客様の事を考え、
そのお客様への貢献をベースとした意識と行動習慣に繋がります。
STEP2.サービス業の時代潮流を理解する
サービス業で働く人は、目の前の業務をこなすことで精一杯で、
接客サービスの時代の流れや他社がどのような接客サービスをしているのかを知らない、
井の中の蛙状態になっているケースが散見されます。
しかし、接客サービスも時代と共に変化しており、
例えば、第三次産業であるサービス産業が日本の75%を超える日本の中心産業であるという事実があり、
この50年で第三次産業は約2倍になっており、日本の約8割がサービス産業に従事していることを考えれば、
当然、接客サービスに関する関心の高さ、期待値も上がっていることも容易に想像がつきます。
また、消費者も20世紀は「物質的満足」といったモノを求めてきた時代から、
21世紀は「精神的満足」といった心を満たすことに欲求が意識変化していることから、
私たちの接客サービスにより、心を満たすことが求められていることを理解しているかどうかで、
各スタッフの接客サービスへの意識も変化します。
STEP3.洞察力・感察力を磨く
マニュアル通りの定型型サービスと違い、各顧客に合わせた付加価値サービスを提供する上で重要なのは、
「目の前のお客様がして欲しいことに気付くこと」です。
それには、お客様を洞察する力、そのお客様がして欲しいことを感じて察する「感察力」が必要です。
その洞察力・感察力といったスキルを身に付ける為には、普段、接客サービスに興味関心を持ち、
その顧客体験の中で「嬉しかった接客サービス」「不快だった接客サービス」を自分の接客サービスの引き出しに入れて、
各お客様に応じた接客サービスをに提供することが重要です。
それが、ホスピタリティ、つまり付加価値の提供の基本となる「目配り」「気配り」「心配り」を体現していくことに
繋がります。
STEP4.表現力・行動力を磨く
「想いは見えないけれど、想いやりは見える、心は見えないけれど心遣いは見れる」という言葉があるように、
いくらお客様のことを想うホスピタリティマインドに溢れていても、
いくらお客様のして欲しいことに気付くことができても、
最終的には、それをお客様に表現、見える化できなければ意味がありません。
プロが選ぶ日本一の旅館で37年間1位獲得している和倉温泉加賀屋のカリスマ客室係は、
「おもてなしはお客様に見えなければ伝わらない」という言葉を残しています。
そして、コミュニケーションの65%が視覚的なコミュニケーションであることが示すように、
お客様は言語的なコミュニケーションよりも、視覚的な部分で私たちの接客サービスを判断しています。
具体的には、
「笑顔で対応してもらったか。」
「明るく元気に、ウェルカムに対応してもらえたか。」
「無愛想ではなく、親身に対応してもらえたか。」
など、これらは表情や態度などの視覚的なコミュニケーションで得られるものであり、
スタッフの「表現力」により、その店舗や施設の接客サービスを判断しているといっても過言ではありません。
また、「付加価値サービス」というと何か凄い何かをしなければならないと思いがちですが、
実はそうではなく、
お待ちいただいたお客様に「大変お待たせいたしました」とひと言付け加えて声掛けすること。
リピーターのお客様に「いつもありがとうございます」といった「いつも」という言葉を付け加えることが、
そのお客様の心情に寄り添った「適応型サービス」となり、「付加価値サービス」となるのです。
このような、笑顔などの表情やちょっとしたひと言を添えるなどの表現力を磨くことが重要なのです。
いかがでしたでしょうか?
「顧客満足度の高い接客サービス」、「付加価値の高い接客サービス」を提供する上で、
STEP1 ホスピタリティマインドを磨く
STEP2 サービスの時代潮流を知る
STEP 3 洞察力・感察力を磨く
STEP4 表現力・行動力を磨く
この4つのステップを磨くことで、これからの時代に求められる接客サービスの提供に繋がります。
しかし、このような教育の必要性は感じていても、目の前の業務に忙殺されている現場のリーダーに託すのには負担が重く、
思うような教育ができないことも事実としてあります。
そこで、ザ・ホスピタリティチーム(株)では、このようなサービス業の現場スタッフが接客サービスのスキルアップできる、
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新人でも、若手、中堅社員でも、接客サービスレベルアップに活用していただける内容になっております。
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