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TOPトピックス社員の「幸福度」と「業績向上」を両立する組織づくりとは?

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2024.09.29

マネジメントコラム

社員の「幸福度」と「業績向上」を両立する組織づくりとは?

 働く意味の時代変化

皆さまにとって「働く意味」とはどのようなことでしょうか?

昭和時代を駆け抜けてきた私にとっては、

仕事の目的は「給料を稼ぐため」「家族を養うため」「生活のため」であり、

「早く偉くなって、もっと給料を稼げるようになりたい!」

とずっと思っていました。

その為に、辛くて仕事を我慢して、上司の指示や命令に従って、

当時の栄養ドリンクのテレビCMで流行った「24時間戦えますか」のキャッチフレーズのように、

寝食を問わず働くことが時代の風潮として良しとされてきました。

 

それが平成、令和となり、そもそも働く意味も時代と共に大きく変化しております。

仕事の目的は、お金を稼ぐ手段から、貢献による喜びや自己実現、成長の糧へと、

仕事のあり方も辛くて苦しいものから、やりがいや喜びへと変化をしています。

報酬も、給料や賞与といった金銭的報酬も大切ですが、

やりがい、楽しさ、喜びといった精神的報酬を重視する傾向が強まっています。

 

このような働く側の思考の変化は2011年の東北大震災をきっかけに、若者の就職観や仕事観に大きな影響を与え、

震災後、多くの新卒者が「仕事を通じて社会に貢献すること」や「働くことの意義」を強く考えるようになり、価値観の変化が起こりました。

具体的には、震災を契機に「社会貢献度の高い企業」や「人の役に立つ仕事」を志望する傾向が増え、

「安定性」よりも「社会への貢献」や「職場環境の充実」を重視するようになったと言われています​

これは、昨今の度重なる震災や気候変動による甚大な被害を目の当たりにして、

もはや日常化した痛ましいニュースに、自分の「生かされている意味」を考える機会も多く、この傾向は更に強まっていると感じます。

このようなことからも分かるように、働く意味の時代変化と共に、リーダーシップのあり方、組織運営のやり方も変えていかなければなりません。

 

◉組織運営の変化

実際、働く意味の時代変化と共に、企業運営をする環境や風潮も大きく変わってきました。

代表的な例が「ハラスメント」です。

2019年に「労働施策総合推進法」の改正が成立し、これにより職場でのパワーハラスメント防止が法律で義務化されました。

またGoogleのプロジェクトを発端とした、組織の生産性を上げるには、社員が気兼ねなく自分を意見を述べることができ、

人間関係に不安を感じない職場の「心理的安全性」の重要性が高まっています。

また「人的資本経営」といった従業員を「コスト」ではなく資産として「活かす経営」が求められ、

「健康経営」「ウェルビーイング」のように、「従業員の心身が健康で社会的にも満たされた状態にあることは、企業活動によい影響を与える」という考えのもと、

世界的にこの取り組みは広がっています。

 

このようなことからも分かるように、これまでの上司からの「指示・命令」による、「アメとムチ」「不安と罰」によって結果を導くマネジメントでは、

パワハラのリスクも高く、心理的安全性、人的資本経営、健康経営、ウェルビーイング、どの視点においても思うような成果を導くことは困難です。

 

つまりこれからの時代は、『社員の「幸福度」と「業績向上」』を両立するマネジメントがリーダーには求められているのです。

 

しかし多くのリーダーは、指示、命令、管理によって組織を統制してきたこれまでの流れがあり、

「ハラスメントに気をつけろ」

「職場の心理的安全性を高めろ」

「人を生かす組織運営をしろ」

「社員の幸福度を上げろ」

そんなことを急に求められても、どうして良いか分からないというリーダーが多いことも事実です。

しかし、安心してください。

これらのマネジメントを実現する体系的な考え方があり、リーダーの思考と行動の習慣を変えるだけで、

これらを叶えることを可能にします。

 

◉社員の「幸福度」と「業績向上」を両立するマネジメントとは?

「社員の幸福度と業績向上を一緒に叶えられるマネジメントなんてあるはずがない!」

そう考えるリーダーも多いと思いますが、実は、そんなに難しいことではないのです。

それは、リーダーであるあなた自身の思考と行動習慣をホスピタリティをベースにすること

これが、起点になります。

 

ホスピタリティというと顧客に対する「もてなし」や「厚遇」をイメージする方も多いと思うのですが、

実はそれに留まらず、全ての人間関係に介在します。

そして、ホスピタリティのベースは、相手への尊重や承認をベースと思いやりや気遣いであり、

分かりやすく言うと「相手の心の栄養を満たすこと」を意味します。

「部下に笑顔を向ける」

「部下にありがとうを伝える」

「部下の目を見て話す」

「部下の話しにうなずく」

これらは、すべて部下の心の栄養を満たす行動であり、交流分析の相手を心地よくする心理学、

ストローク理論に基づいています。

 

したがって、まずはリーダーであるあなたが、部下に対して「心の栄養満たす」行動を普段から心掛けてください。

これによって、部下とのコミュニケーションが活発になり「関係の質」が高まります。

関係の質が高まると、職場の心理的安全性が向上し、自分の発言や行動が否定されない環境が醸成され、

メンバーの「思考の質」が高まり、メンバーの主体性が芽生えます。

メンバーの主体性が高まると、それまで受け身だったメンバーが自発的な行動をするようになり、

職場の不毛な人間関係のストレスが無くなり、顧客志向が高まり、

顧客への商品・サービス品質が向上し、メンバーの目標へのコミットメントも高まり、

「結果の質」をもたらすのです。

 

このような組織に好循環をもたらす考え方を示した理論が、

マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授の提唱した「組織の成功循環モデル」です。

組織の「結果の質」を高めるには、まずは組織内の「関係の質」を上げることが起点となり、

それがメンバーの前向きな思考を生み、自発的な行動とになり、結果の質に繋がることを提唱しています。

 

そして、組織の「影響力」が大きいリーダーがホスピタリティをベースとした思考と行動を習慣化することで、

組織全体への「ホスピタリティの共通価値化」が進みます。

それが上司部下だけではなく、組織全体の尊重や承認による思いやりや気遣いが活性化して、

組織全体の「関係の質」の向上に繋がります。

 

そして、ホスピタリティを組織の共通価値化する意味のもうひとつは、

ホスピタリティは「もてなし」と同義であることからも分かるように、ホスピタリティは「相手への貢献が自分の喜びになる」ということです。

顧客に自分の接客やサービスを通じて貢献したことが、顧客からの「ありがとう」の言葉や「笑顔」というフィードバックとなり、

自分自身の承認欲求を満たし、精神的満足に繋がり、仕事の「喜び」や「やりがい」、「誇り」に繋がります。

 

このようなことからも分かるように、これからの時代に求めらるマネジメント要素である、

「ハラスメント防止」

「職場の心理的安全性の向上」

「人的資本の最大化」

「健康経営」

「ウェルビーイング」

これらを「どこから手を付けて良いのか?」

「どうやってこれからの時代のマネジメントに適応していけば良いのか?」

と迷っていたリーダーも多いと思いますが、これらのマネジメント要素を包括的に解決できる考え方が「ホスピタリティ」であり、

組織内にホスピタリティを共通価値化することで、メンバー同士の相互尊重や承認、理解が進み、

組織内の「関係の質」が向上することで「ハラスメント防止」「職場の心理的安全性の向上」。

そして「関係の質」が向上することで、主体的な思考、自発的な行動が促進されて人を活かす「人的資本の最大化」に繋がり、

顧客への貢献を自分の仕事の喜びとすることで、仕事のやりがいや楽しさに繋がり、「健康経営」「ウェルビーイング」といった、

心身ともに健康で社内外で幸福を実感できるようになります。

 

つまり、ホスピタリティを組織にインストールすることで、

「社員の幸福度と業績向上を両立するマネジメント」が、リーダーであるあなたの思考と行動習慣を、

ホスピタリティ思考に変えるだけで実現できるのです。

 

ザ・ホスピタリティチームでは、組織運営やホスピタリティに関するコンサルティング、研修、講演のサービスを提供しておりますので、

お気軽にご相談ください。

 

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