2024.08.10
マネジメントコラム
接客・サービス業のリーダーシップで大切なたった2つのこと ~難しくない!成果を出すリーダーがやっているシンプルなマネジメント ~
最近、リーダーになりたくない若者が増えているという傾向があり、
リーダーになると大変だというイメージが先行しています。
リーダーシップに関する知識やスキルに関する情報は溢れており、
リーダーが身に付けるスキルの一例を挙げると、
ロジカルシンキング、クリティカルシンキング、アサーティブコミュニケーション、
ハラスメント、コンプライアンス、ティーチング、コーチング、管理能力、リスクマネジメントなど、
多数あります。
これらをすべて身に付けようと思うと気が遠くなります。
しかし、私も前職のホテル時代からマネージャー、支配人、今では企業の社長というリーダーを務めており、
企業研修等でリーダーシップを教える立ち場でもありますが、
「本質」をおさえれば、そんなに、難しいことではないと考えています。
その本質とは、
「顧客満足度(CS)と従業員満足度(ES)を高めて、業績を上げて会社や社会に貢献すること」
です。
したがって、接客・サービス業の現場でやるべきリーダーシップは、
「CSとESを通じて業績を上げること」に尽きます。
CSとは、私たちの接客サービスを通じて、お客様の喜びやしあわせに貢献して顧客満足を得ること。
ESとは、この仕事に「やりがい」や「誇り」を持ち、ここで働くことにしあわせを実感すること。
です。
極論リーダーは、お客様と従業員を満足させて笑顔にすれば良いです。
私のホスピタリティコンサルタントの経験から言うと、
これを成せば結果は自ずとついてきます。
それでは、このCSとESを高めるリーダーシップとはどのようなリーダーシップなのでしょうか?
ポイントは、「社員の笑顔なくして顧客の笑顔はない」ことが示すように、
まずは社員にフォーカスすることが重要です。
そのポイントは2つあります。
1.社内の関係の質を高める。
従業員満足度の鍵となるのが、何といっても社内の人間関係です。
職場の人間関係が良ければ、会社に行くことも、仕事も楽しくなるし、
職場の人間関係が悪ければ、会社に行くことも、仕事も苦痛になります。
そして、社内の人間関係の結果が、社員がお客様に示す「心からの笑顔」の量と質に繋がり、
顧客満足度にも影響を及ぼすのです。
その為には、まずはリーダーが常に明るく、元気でご機嫌でいることが大切です。
「組織はリーダーの鏡」と言われるように、
・リーダーが明るく元気な職場は、職場全体も明るくて元気。
・リーダーが不機嫌な職場は、職場全体が暗くて、不機嫌。
・リーダーが悪口や陰口を言っている職場は、職場全体で悪口や陰口が飛び交っている。
こうなるのです。
リーダーがメンバー全員と分け隔てなくコミュニケーションを取り、
部下の心の栄養を満たし、笑顔の溢れる風通しの良い職場をつくれば、関係の質は上がり、
メンバーは不毛な社内の人間関係のストレスから解放され、
前向きに仕事に取り込み、従業員満足度も顧客満足度も高まります。
2.仕事の意味・意義・喜びを共有する
リーダーシップで大切なふたつ目は、この仕事の意味、意義、喜びを共有するということです。
従業員満足度が上がらない理由で、現場のリーダーは、
「うちの会社は給料が安いから・・・」
「休みが少ないから・・・」
と会社のせいにしがちですが、私がこれまで見てきた組織では、過酷な労働条件でも、
従業員の皆さんがイキイキと輝きながら働いている職場を沢山見てきました。
もちろん金銭的な報酬や福利厚生の部分が大切なことも理解できますが、現場では改善しような無いことも事実です。
そこで、現場のリーダーとして大切なのが、
「この仕事の喜びや楽しさ、やりがい」をリーダーが事あるごとに伝え続けること、
そして、お客様からの「笑顔」や「ありがとうの言葉」をスタッフに沢山もらえるように、
リーダーとして創意工夫することです。
仕事の目的は、どの業種でも共通しています。
それは、「お客様(仲間)の喜びやしあわせに貢献すること」です。
この貢献が、お客様や仲間の「笑顔」や「ありがとう」の言葉となり、
社員の精神的報酬となり、従業員満足度となる。
ここが現場における従業員満足度の源泉です。
したがってリーダーは、社内の不満といった「内向き」ではなく、
お客様の喜びの創造といった「外向き」に社員の意識を向ける工夫と、
お客様の喜びや感謝の言葉というフィードバックを職場内で共有、
メンバーと一緒に喜ぶといった雰囲気づくりをすることで従業員満足度は向上し、
社員も、「もっとお客様を笑顔にしたい、喜ばせたい!」と更なる顧客満足を追求することに繋がります。
いかがでしたでしょうか?
リーダーシップを細分化すると、最初に挙げた様々な知識やスキルが考えられますが、
突き詰めると、実はシンプルであり、
接客・サービス業で働く人の特徴は、
「人が好き」
「人と接する仕事がしたかった」
「お客様の笑顔が見たい」
という人が殆どです。
そして、接客・サービス業のマネジメントの特徴は労働生産性の割合が高く、
感情労働であり、スタッフの「感情によって生産性が大きく変わる」ということがあります。
したがって、難しい理論や理屈を習得するよりも、
「職場の関係の質を高めて、みんながお客様を向いて、この仕事にやりがいを持って楽しく働けるようにする!」
これだけです。
それには、リーダーであるあなたが、「この仕事にやりがいと誇りを持って楽しく仕事をしなければなりません」
難しく考えずに、部下との向き合い方からはじめてください。
ザ・ホスピタリティチーム(株)では、リーダーシップに関する研修・コンサルティング・講演のサービスを提供しておりますので、
お気軽にお問いあわせください。
ホスピタリティ実践セミナー
研修サービス
コンサルティングサービス
ホスピタリティ経営・コンサルティング・セミナー・講演のことなら
ザ・ホスピタリティーチーム
CATEGORY
NEW ENTRY
RELATED POST関連記事表示
TOPICSトピックス
マネジメントコラム
2024.09.07
変革時代のリーダーシップで一番大切なこと
時代と共に変わる環境の中で、リーダーに求められることは複雑化しています。 今、...
マネジメントコラム
2024.08.31
部下の成長に繋げる仕事の任せ方 ~ 効果的な権限移譲の3つのポイント ~
接客・サービス業のリーダーは殆どがプレイングマネージャーであり、 「アルバイトばかりで社員が少...
ホスピタリティコラム
2024.08.24
知らないうちに「人を嫌いになる」3つの思考習慣とは? ~誰とでも良好な人間関係を作れる!~
職場や顧客の中に、苦手な人、嫌いな人がが居る人は多いと思います。 自分が意図していなくても人を...