2022.05.21
マネジメントコラム
内発的エネルギーの伴う個人の目標設定とは?
「目標なきところに進歩なし」
「目標なきところに成長なし」
たまたま、金メダルを獲得したオリンピアがいないように、
「オリンピックで金メダルを獲得する!」という目標設定があったからこそ、
その目標に向かって「今日、何をすべきか」が明確になるのです。
あの大谷翔平も、高校1年生の時に「ドラフトで8球団から1位指名をもらう」という
目標設定があったからこそ、今の大谷翔平があるというのも有名な話しです。
このように目標設定というのは個々の「力を最大化する」上でも、成長を促す上でも重要である
にも関わらず、仕事における目標設定となると、
評価制度の一環として「期初に定める定量、定性的な目標設定」、
「会社から与えられる個々の売上目標」という印象が強いのが現状です。
このような目標設定は、外から与えられる「外発的な動機付け」でしかなく、
自分の内から湧き上がってくる「内発的な動機付け」にはなりません。
それでは、どのようにすればメンバー一人ひとりが自らやる気が持てる、
内発的な動機が伴う目標設定ができるのでしょうか?
私が研修やコンサルティングで実施している目標設定は「なりたい自分」という目標設定です。
会社から与えられた目標ではなく、「自分がこの仕事を通じてどうなりたいか?」というのを
設定するというものです。
この「なりたい自分シート」は、ある新人バスガイドさんが実際に設定した目標設定です。
目標設定のステップは、
ステップⅠ この仕事を通じてなりたい自分を設定する
ステップⅡ 自分がなりたい自分になれた時に「自分が今よりもどんな自分になっているか」を設置する
ステップⅢ 自分がなりたい自分になれた時に「周りにどのような変化をもたらすか」を設定する
ステップⅣ 自分がなりたい自分になれた時に「お客様や社会にどのような変化をもたらすか」を設定する
ここでの大切なポイントは「なりたい自分になる」のは、自分の為になるだけではなく、
職場や仲間にも良い影響を及ぼし、お客様や社会にも良い影響を及ぼすという点です。
まさに「他者への貢献」をベースとした「ホスピタリティ軸」の目標設定なのです。
人は自分の為ではなく、誰かの為に頑張れます。
そして、自分がなりたい自分になれた時に、今より職場にも、お客様にも、社会にも、
もっと貢献できる人になれるということが、「外発的」ではない「内発的」な動機に繋がります。
そして、ステップⅠからステップⅣまで設定できたら、
次になりたい自分になるための具体的な行動、アクションを設定します。
ここでのポイントは、仕事における業務の知識やスキルを習得するだけでなく、
「挨拶」や「感謝の気持ちを伝える」等の人間力を上げる為の行動を
習慣化するアクションを盛り込むことがポイントです。
大谷翔平の目標達成の為の具体的な行動の中でも、
「ゴミを拾う」
「挨拶」
「道具を大切にする」
「応援される人になる」
という行動習慣がアクションに組み込まれていました。
だからこそ、大谷翔平はアスリートとしてだけではなく、
人間性も高い評価を得ていることも事実です。
いくら業務の知識やスキルを習得しても、人間的な魅力が伴わないと、
仲間と良い仕事はできませんし、お客様からも支持されません。
この部分も会社からの目標設定には無い部分です。
そして、最後にリーダーも、部下のなりたい自分を把握しておくということも重要です。
それによって、メンバーが「どこを目指しているのか」を把握し、
メンバーが「なりたい自分になる」ためにリーダーがサポートをすることで、
メンバーのリーダーや組織に対するロイヤリティも上がります。
そして、メンバーの「なりたい自分」と会社の目指すミッションを結びつければ、
「やらされ感」ではなく、「やりたい感」になり大きなエネルギーとなります。
このような目標設定であれば、部署単位でも設定可能です。
組織内メンバーのお互いのなりたい自分を知ることも、
チームワークを醸成するという視点でも重要です。
是非、メンバーが心から目指したくなる目標を設定してみてください。
ザ・ホスピタリティチームでは、このような目標設定を取り入れた研修やコンサルティングのサービスも
提供させていただいておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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