2020.09.09
マネジメントコラム
ロイヤルカスタマー創造の為に測定すべき、CS(顧客満足度)ではなくNPS(正味推奨者割合)指標
このコロナ禍以来、
サービス業の中でも、
「何とか踏みとどまっている企業」と
「逼迫している企業」と明暗が分かれています。
そして、この環境下の中でも健闘している企業の共通点は「リピート顧客」の割合が多い傾向があり、
特に飲食店においては、こんな状況になっても常連の来店により持ちこたえている店舗が多いのも事実です。
つまり、このような有事の時にこそ、
これまで「利用してくれている顧客を一元的に扱ってきた」か、
「利用してくれた顧客に誠心誠意尽くしてロイヤルカスタマーにしてきたか」
で明暗が分かれていると言っても過言ではありません。
従って、企業が測る指標も、
商品・サービスに関する、
「満足か不満」といった「顧客満足度」ではなく、
ロイヤルカスタマーとして、
「また利用したいか?」
「友人や家族に勧めたいか?」といった、
NPS(Net Promoter Score:正味推奨者割合)の指標が注目を集めています。
このNPS指標は、分かり易く言うと、
「自社の商品・サービスを親しい友人、家族に勧める可能性はどれくらいあるか?」
を示したものであり、
「絶対、勧めないを0点」
「是非、勧めたいを10点」
として、顧客から得た回答により、推奨度を測るというものです。
顧客満足度調査に比べて、回答者がより真剣に競合など他の選択肢と比較しながら
回答する為、その後の購買行動とNPSスコアが相関しやすいと言われています。
このNPSスコアが上がることによる効果は、単にリピーターが増えるということにとどまらずに、
〇良い口コミが増える
〇購買単価が増加する
〇長期継続購買による売上増加
〇関連商品の購入
などの様々な効果が見込まれます。
それでは、どのようにすればNPSスコアを測れるようになるのでしょうか?
一番簡単な方法としては、顧客アンケートの内容を変えるということです。
今までの単なる商品・サービスの満足だったか、不満だったかを問うだけでなく、
〇また、購入したいと思うか?(再購入意向)
〇大切な家族や友人に勧めるか?(推奨度)
〇この商品・サービスが無いとどの程度困るか?(必要度)
〇感動した体験はあったか?(感動体験)
といった質問を加えることで、NPS指標として集計、分析、改善を重ねていくことが可能です。
これからは、コロナが収束しても、少子高齢化は進み、
以前のように新規顧客が黙っていても増え続いていく時代ではありません。
まさに「量」より「質」が問われていく時代です。
その中で、単なる満足度ではなく、親しい人に勧めたくなるくらいのサービスを創造することは、
必要不可欠な施策です。
ザ・ホスピタリティチームでは、
ホスピタリティをベースとした、心を伴う接客サービスを通じて、
他社との差別化、ロイヤルカスタマーの創造に向けたサポートをさせていただいております。
お気軽にご相談ください。
※参照書籍:売上につながる顧客ロイヤルティ戦略入門(遠藤直紀氏・武井由紀子氏著)日本実業出版社
ホスピタリティ経営・コンサルティング・セミナー・講演のことなら
ザ・ホスピタリティーチーム
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