2024.10.19
マネジメントコラム
リモートワーク環境下の効果的な組織づくり ~ リモート環境下でのマネジメント術!~
最近、弊社への相談で多いのが、「リモート環境下での組織づくりについて」です。
コロナで一気にリモートワークが進み、在宅勤務が常態化してきました。
これにより、「通勤しなくていい」、「柔軟な働き方ができる」「オフィスや通勤費などのコスト削減」
などの多くの利点が創出されました。
一方で、「組織のつながり」や「モチベーション維持」、そして「コミュニケーションの質」が課題となっており、
精神疾患者や離職者が増加している企業も少なくありません。
その中で、先日もGOOGLE社がリモートワークから一転し、リアル出社に戻すといった施策に乗り出す企業があることも事実です。
しかし、コロナを機会にリモートワークを前提に広いオフィスを手放してしまった、
リアル出社に戻したくても社員数分のデスクなどが無い、リモートワークを前提とした遠隔地の社員採用など、
今更、リアル出社に戻せない企業も多いのが現実ではないでしょうか?
それでは、どのようにすればリモート環境下で、効果的な生産性の高い組織づくり、マネジメントができるのでしょうか?
その課題を解決すべく5つのポイントを解説させていただきます。
1. リモートワークで求められる「見えないホスピタリティ」の提供
リモートワークでは、対面でのコミュニケーションが減少するため、リーダーには「見えないホスピタリティ」を提供することが求められます。
物理的な距離があっても、相手を思いやり、信頼関係を築く姿勢を意識的に示すことが重要です。
定期的なオンラインミーティングやフォローアップ、何気ない雑談の機会を設けることで、社員同士のつながりを維持できます。
これにより、心理的安全性を高め、メンバーが安心して業務に取り組むことが可能になります。
「見えないホスピタリティ」を実現するためには、リーダーがメンバー一人ひとりに対する信頼と尊重の姿勢を持ち、
部下の感じる孤独感やストレスに迅速に対応することが求められます。
結果的に、これがリモート環境でのパフォーマンス向上に寄与するのです。
2. タスクの目的化を避け、本来の目的意識を持つ
リモートワークでは、タスクをこなすことが日々の目標になりがちです。
スケジュールに沿ってタスクを完了させることは重要ですが、それが目的化してしまうと、
社員が本来の「何のためにこの仕事をしているのか」という使命感や目的意識を見失ってしまうリスクがあります。
社員が持続的にモチベーションを保つためには、日々のタスクが誰にどのように貢献しているのかを意識することが重要です。
リーダーは、メンバーが自分の仕事がチームや顧客、さらには会社全体にどのような影響を与えているのかを理解できるよう、
適切なフィードバックを提供する必要があります。
定期的に「この仕事は誰の何に貢献しているのか?」を問いかけ、個々のメンバーが仕事の意義を感じられるようにすることで、
モチベーションの維持が図れます。
このように、単なるタスク完了を目指すのではなく、仕事の意義や目的を再確認することで、社員が自己の成長と会社の成功を結びつけ、
長期的なモチベーションを持つことが可能となります。
3. 相互理解を深める仕組みの重要性
リモートワーク環境では、物理的な距離が関係性を希薄にすることが多く、メンバー同士の相互理解が不足しがちです。
オフィス内での雑談やランチタイムの交流は、業務上の関係を超えた相互理解を促進していましたが、リモート環境ではそのような機会が少なくなります。
このため、相互理解を深めるための仕組みや仕掛けを意識的に取り入れることが必要です。
例えば、リーダーは定期的な1on1ミーティングやミーティング冒頭の「自己紹介」や「近況報告」の時間を設けることで、
メンバーの個々の背景や価値観を理解する機会を作り出すことができます。
さらに、ミーティングの最後にも「このミーティングで得たこと」や「気づきや感想」を発表することで、
オンライン上では見えない、メンバーの感情を知ることができます。
またチームビルディングの一環として、リモートでのバーチャルチーム活動や交流イベントを企画することも有効です。
これにより、メンバー同士の相互理解が深まり、業務上の協力体制も強化されます。
また、チーム内で「価値観を共有する場」を設けることも効果的です。例えば、各メンバーが自分の仕事に対する考え方や、
チーム内で大切にしていることを発表する機会を作ることで、相互理解が進み、組織全体としての結束力が強まります。
4. エンゲージメントの維持 ー 認識共有の重要性
リモートワーク環境下では、エンゲージメントを維持することが難しくなります。
オフィスでのちょっとした会話や雑談が、社員同士の関係を強め、モチベーション維持につながっていたことを考えると、
リモート環境では意識的にその代替手段を作ることが重要です。
一つのアプローチとして、定期的な「全社会議」や「タウンホールミーティング」をオンラインで開催し、
会社全体の方向性や成果、個々の貢献を共有することが挙げられます。
これにより、メンバーが会社の目標に対して自分がどのように貢献しているかを明確に認識でき、エンゲージメントを高めることができます。
また、リーダーは個々の社員が自身のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を推進する一方で、適切なフィードバックやサポートを提供し、
目標達成をサポートする役割を果たすことが求められます。
これが結果として社員のモチベーションとエンゲージメントの維持につながります。
5. 自律とサポートのバランスを取るリーダーシップ
リモートワーク環境下では、従来の直接的な監督や管理が難しくなります。
そのため、リーダーはメンバーに対する過度な管理を避け、信頼に基づいた自律を促すことが求められます。
メンバーが自己判断で行動できる余地を持つことは、責任感を育み、モチベーションを高めます。
一方で、完全に放任するのではなく、適切なサポートを提供する姿勢も重要です。
メンバーが困難な状況に直面した際、リーダーは即座に対応できる柔軟なリーダーシップを発揮し、
伴走者としての役割を果たすことで、メンバーは安心して仕事に取り組むことができます。
いかがでしたでしょうか?
リモートワーク環境下の組織づくりでは、ホスピタリティ、モチベーション維持、相互理解を深める仕組みづくりが重要な要素となります。
これまでのオフィス中心の働き方とは異なり、リーダーにはより高いマネジメントスキルと柔軟な対応力が求められます。
社員一人ひとりが孤立せず、組織全体としての目標に向かって協力できるよう、見えない部分に目を向け、信頼関係を築くことが重要です。
ザ・ホスピタリティチーム(株)では、リモート環境下での組織づくりやリーダーシップに関する研修やコンサルティングのサービスを提供しております。
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