2023.12.22
マネジメントコラム
メンバーのやる気を高める「チームビルディング」の3つのポイント! ~ 人的資本を高める組織とは? ~
これからの時代は、少子高齢化による労働人口の減少により、
定型型の仕事に関しては、AIやロボットなどのテクノロジーが担い、
人間は、人間にしかできない仕事へのシフトが求められています。
その人間にしかできない仕事はこそ、まさに「共創」による新しい価値の創造に他なりません。
これからはVUCA時代といわれており、VUCAとは、変動制(Volatility)・不確実性(Uncertainty)
・複雑性(Complexity)・曖昧性(Ambiguity)の頭文字を取ってVUCAとしており、
これからの時代を言い表している言葉です。
つまり以前のようにある程度、先が読め、前年踏襲で乗り越えられた時代から、
天候不安、疫病、戦争、社会情勢不安、物価高騰など、先が読めない不確実性の高い時代に移り変わっています。
このような時代は、以前のようにリーダーがトップダウンで物事を決め、コトを運ぶにはリスクが高く、
これからのマネジメントは、メンバー全員の「集合知」を活かして、
メンバーが協力し合いながら「共創」して新しい商品やサービス、付加価値を創造することが求められます。
その上で「チームビルディング」は大切な要素となり、
メンバーが高いモチベーションで、主体的に仕事に取り組める組織を作れるかどうかで、
生産性や離職率、エンゲージメント等に大きな影響を与えることになります。
それでは、どのようにすれば「メンバーのやる気を高めるチームビルディング」ができるのでしょうか?
それには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。
1.何でも言い合える「心理的安全性」の高い職場環境
最近、良く耳にする「心理的安全性」。
これは、あのGOOGLEが4年の歳月を費やした「プロジェクトアリストテレス」で、
全世界のマネージャーに「生産性の高い組織」の特徴を聞いたところ、
「心理的安全性が高い組織こそが、生産性を上げる上で最も大切である」という結論を出しました。
これは、これまでのような上意下達の組織で、上司の指示命令に部下が従うだけの組織ではなく、
上司、部下関係なく、新しいアイデアや組織の問題などを全メンバーが忌憚なく発言できる組織こそが、
部下の主体性を引き出し、組織で起こること全てを自分事化し、生産性を高める上で重要な要素となります。
その上で普段の上司、部下、仲間同士のコミュニケーションによる「関係の質」を高めることが重要であり、
それが、強いチームを作ります。
2.目的意識を持ったチーム
目標を追いかけるチームはあっても、目的を追いかけているチームは少ない印象を持ちます。
目標は会社から与えられた売上目標等の定量的な目標を指しますが、
目的は「自分たちが目指す姿」といった定性的な「あるべき姿」を意味します。
例えば売上目標10億円と会社から与えられても、
自分が給料をもらう為の義務感として目標達成を目指しますが、
心から10億円を目指したいと思う人は少ないのではないでしょうか?
つまり大切なのは、その10億円達成することがどのような意味があるのか?
ということです。
10億円の売上げを達成することで、自社の商品を10億円分購入してくださったお客様がいて、
そのお客様の豊かな生活に貢献できたこと、そのお客様の笑顔や喜びの総和が10億円であること。
このことをメンバーと共有することをしない限り、義務的目標から抜け出すことはできません。
目的はあくまでも「自社の商品サービスを通じて、お客様の喜びやしあわせに貢献すること」であり、
10億円達成は、その為の手段であること。
このことを組織に浸透させることでチーム力を各段に向上させることに繋がります。
3.組織に貢献する役割分担
組織で働く多くのメンバーは、自分の役割は「オペレーションの一端を担うこと」という認識で働いているという現実があります。
つまり、ホテルのフロントマンであれば、チェックイン、チェックアウトをする役割、
飲食店の厨房であれば、美味しい料理を作る役割といった具合です。
そして組織運営のことは、その上の上司やマネージャーが考える役割となっている組織が多いと感じます。
しかし、組織は一人ひとりのメンバーの集合体で成り立っており、上司、一般社員関係なく、
組織運営に関する役割もあって然るべきなのです。
その役割とは、自分の業務ではない組織に貢献する役割を意味し、
例えば、コミュニケーション係、情報共有係といった、一般的に担当が不在な係で、
その組織の課題を改善するのに役立つ係を設定すること、
そして、一般、役職者関係なく、全員が「組織に貢献する役割」を持つことが、
その組織の一員である承認による喜びや、組織へのエンゲージメント、チーム力強化に繋がります。
いかがでしたでしょうか?
このようなチーム作りをする上で重要なのが「ホスピタリティ」の組織への共通価値化です。
ホスピタリティは、顧客へのもてなしや厚遇をイメージしがちですが、
実はそれに留まらず、すべての人間関係に介在します。
その中でもインナー・ホスピタリティ、社内へのホスピタリティが重要であり、
「社内がギスギスしていて、お客様に心からの笑顔の提供はできない」ということが示すように、
まずは、社内の仲間同士の尊重や承認、思いやり、気遣いが重要です。
このホスピタリティの共通価値化が、職場の関係の質を高めることに繋がり、
職場の心理的安全性に繋がります。
また、ホスピタリティのベースにあるのは「他者への貢献が自分の喜びになる」ということです。
つまり、お客様の為に尽くしてお客様に喜んでいただくこと、笑顔になっていただくことが、
自分の精神的報酬となり、自分の仕事の喜びややりがいに繋がっていることを意味します。
その上でも今回挙げさせていただいたポイントの
ひとつ目の仲間への尊重をベースとした思いやりや気遣いで心理的安全な職場をつくること、
ふたつ目の目標ではなく、目的を共有して目指すこと、
そして3つ目の自分がこの組織の役に立つ役割があることは、
「お客様、仲間への貢献による自分自身の喜びに繋がる」ことを意味し、
メンバーのやる気を高めること、チーム力向上に大きな力を発揮します。
ザ・ホスピタリティチーム(株)では、組織運営にホスピタリティを活かすコンサルティング、
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