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TOPトピックスホスピタリティレベルの低いメンバーへの指導方法~ホスピタリティ力を上げる「利益志向」と「目的志向」~

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2022.05.28

ホスピタリティコラム

ホスピタリティレベルの低いメンバーへの指導方法~ホスピタリティ力を上げる「利益志向」と「目的志向」~

日本は成熟化社会であり、「モノ」は溢れている社会の中で、

如何に「お客様の心の充足を満たす」かがこれからのサービス業における重要な要素となります。

 

その上で、お客様に対して表面的な接客サービスではなくお客様の立場に立って、

お客様の事を自分の事のように想う、心の伴った接客サービスの提供が付加価値となり、

顧客満足度やリピーターの獲得だけではなく、他社との差別化にも繋がります。

 

その上で、「他者への貢献の喜び」を意味するホスピタリティは重要な役割を果たします。

しかし、これまではマニュアルの徹底といったことでサービスの平準化を図っていましたが、

「お客様を想うレベル」

「お客様の立場に立って、先回りするサービスをするレベル」

「お客様の潜在的なニーズを察知して、一歩踏み込んだサービスをするレベル」

といったホスピタリティのレベルの均一化を組織内の全メンバーに図るのは容易ではありません。

 

そのホスピタリティ力を上げ、サービスレベルをワンランク上に昇華するための大切な要素として、

メンバーの志向を「利益志向型」から「目的志向型」に変えるということが挙げられます。

 

人間は自分の仕事における意味・意義に対して「利益志向型タイプ」と「目的志向型タイプ」に分かれます。

 

「利益志向」というのは、自分自身のベネフィットを中心に考える志向で、

「1円でも多く給料を稼ぎたい」

「金持ちになりたい」

「名誉を勝ち取りたい」

といった、自分自身の仕事の意味・意義に対して利益志向の強いタイプの人です。

 

一方「目的志向型」は、目先の「お金」とか「名誉」といった自分自身のベネフィットではなく、

「他者のお役に立ちたい」

「社会に貢献したい」

「他者を喜ばせたい」

といった、仕事の目的を他者への「貢献」と捉えて、自分の利益のことよりも他者への貢献に仕事の意味、意義を

感じているタイプの人です。

 

働く者にとっては、当然、給料がもらえなければ生活も家族も守っていけないという事実もあり、

「キレイごとばかりではメシは食えない」ということも事実ですが、

「給料を稼ぐ為、お金の為に仕事をしている」、「時間をこなし、会社から給料をもらうことを権利」だと思って

仕事をしている人と、

「お客様の喜ばせたい」「お客様への貢献の対価として給料がもらえる」と思って仕事をしている人とでは、

「お客様への接客サービスのレベル」が大きく変わることは安易に想像できると思います。

 

「利益志向型」のメンバーは、

「言われたことしかしない」

「マニュアル通り、当たり障りのない接客」

「事務的な接客」

といった接客サービスの傾向が強くなりますし、

一方で「目的実現型」のメンバーは、

「お客様の立場に立って、お客様の喜ぶことを考えた接客」

「一歩踏み込んだ接客」

「常に明るい笑顔での接客」

といったホスピタリティ溢れる接客サービスの傾向が強くなります。

 

それではどのようにすれば、「利益志向型」のメンバーを「目的志向型」に変えることができるのでしょうか?

 

それには、まず利益志向型メンバーに対して、仕事の本質、目的を明示する必要があると考えます。

「お金を稼ぐ」ということは仕事の目的ではなく手段であり、仕事の目的は、

「私たちの仕事を通じて、お客様の喜びやしあわせに貢献すること」

この事をリーダーは利益志向型の部下にしっかりと伝え、仕事の本質に気付かせて腹落ちさせることが重要です。

 

サービス業で働くメンバー全員が、誰しもお客様を怒らせたい、不幸にさせたいと思って仕事をしている訳ではありません。

「お客様に喜んでいただきたい」と思って仕事をしているのです。

しかし、利益志向型メンバーは、自分の事を考えることで精一杯で他者への愛情や思いやり、共感などの配慮をする

余裕がないという理由でホスピタリティが発揮できていないというメンバーも少なくないのです。

 

そして、「お金を稼ぐ、利益を上げるということは、お客様への貢献による喜びの副産物である」ということを、

リーダーから事あるごとにメンバーに伝えることが重要です。

企業によっては、「売上」という言葉自体を呼び方を変えて、

「貢献額」、「お客様の支持率」、「満足値」として、「金儲け」が目的ではなく、

あくまでも「お客様への貢献により喜びのしあわせの量」としして売上の捉え方を組織内で共有することも大切です。

 

このように、個々のメンバーを「利益志向型」から「目的志向型」にするフィードバックと、

組織全体を「目的志向型」に導く、リーダーの常日頃の言動やマネジメントが、

最終的にホスピタリティの高い組織をつくる上での重要なポイントとなります。

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