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TOPトピックスホスピタリティを組織運営に活かすという発想 ~成果を生む組織はホスピタリティに溢れている~

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2025.05.09

マネジメントコラム

ホスピタリティを組織運営に活かすという発想 ~成果を生む組織はホスピタリティに溢れている~

■接客から組織マネジメントへ:ホスピタリティの転用

「ホスピタリティ」と聞くと、多くの人はホテルやレストラン、航空会社などでの接客を思い浮かべます。

笑顔での挨拶、丁寧な言葉遣い、気の利いたサービス。確かにそれもホスピタリティの一側面です。

ホスピタリティは、それらを超えて“組織マネジメントに応用可能な概念”として捉えられます。

 

私自身、ホテルでの現場経験を通じて、人と人との信頼関係が職場の空気をつくり、

チームの力を引き出すことを実感してきました。

現在では企業研修やコンサルティングの現場で、多くの組織を見てきましたが、

成果を出すチームには共通して「関係の質」が高いという特徴があります。

重要なのは、ホスピタリティを単なる「サービス精神」や「マナー」としてではなく、

組織の中核を支える“人間関係の技術”として捉えることです。

 

■ ホスピタリティの種類と組織づくりへの応用

ホスピタリティには、大きく三種類があります。

インナー・ホスピタリティ:社員同士の思いやりや敬意

インナー・ホスピタリティとは、社内の従業員同士のホスピタリティを意味します。。

ホスピタリティといえば、顧客への「おもてなし」や「厚遇」をイメージしがちですが、

高いホスピタリティを提供するには、それ以前に社内のスタッフ同士の尊重や承認、思いやりが重要であり、

「社内がギスギスしたムードで、顧客に対して心からの笑顔や高いホスピタリティの提供は無い」ことが示すように、

まずは社内のホスピタリティを高めることが重要です。

 

カスタマー・ホスピタリティ:顧客に対する「おもてなし」や「厚遇」

カスタマー・ホスピタリティとは、顧客への「おもてなし」や「厚遇」をベースとしたサービスの提供を意味します。

顧客に対して接客・サービスを通じて、顧客からの期待通りの顧客満足(等価価値領域)を超える、

顧客感動(付加価値領域)のホスピタリティを提供することが、顧客ロイヤリティを高め、自社・自店舗のファンとなり、

リピート化に繋がります。

 

ソーシャル・ホスピタリティ:社会や環境への配慮や貢献

ソーシャル・ホスピタリティとは、社会に対するホスピタリティを意味します。

コンプライアンスの遵守、自然破壊撲滅や環境への配慮といった持続可能な社会の創造も、

社会に対するホスピタリティであり、自社の社会への貢献のあり方を示した企業理念の実現も、

社会へのホスピタリティとなります。

 

この三つは独立しているのではなく、内から外へと循環していく関係性にあります。(図参照)

 

「社内に笑顔がないのに、顧客の前で心からの笑顔は提供できない」ことが示すように、

まず起点は、インナー・ホスピタリティであり、社員同士の信頼関係や思いやりがあってこそ、

はじめて顧客に対して自然で温かなホスピタリティの提供を可能とするのです。

その意味で、組織のホスピタリティは「社内」が起点です。

社員が安心して働ける環境、互いに敬意と感謝を伝え合える風土があるからこそ、

不毛な社内の人間関係に振り回されずに本来の業務に集中でき、生産性が上がり、

結果的に社内から溢れ出るホスピタリティが顧客に伝わり、単なる消費ではなく体験価値に昇華していくのです。

 

■ 社内ホスピタリティがもたらす職場の変化

現代の職場では、

「みんな忙しそうで、相談できない雰囲気がある」

「自分がこの職場で必要とされているのか、承認されているのか分からない」

「リモートワークで、自分の居場所がこの会社にあるのか分からない」

といった声をよく耳にします。これらは、人間関係のストレスによって生まれる課題です。

 

しかし、社内でホスピタリティが育まれると、職場の空気には明らかな変化が現れます。

それは、特別な制度や仕組みではなく、日々のふるまいの変化として表れるのです。

 

たとえば──

 

・職場内の「笑顔」が溢れる

・上司部下、部署間で些細なことでも、「ありがとう」という言葉が飛び交っている

・勝ち負けを決める「議論」ではなく、共創をベースとした「対話」が増える

 

こうした風景は、ホスピタリティが根付いている職場ならではのものです。

そして、それは単なる雰囲気の変化にとどまりません。

 

このような日常の積み重ねが、心理的安全性の高い職場をつくり、メンバー同士の信頼を深めるのです。

その結果、社員は「ミスを恐れて沈黙する」のではなく、自ら意見を出し、行動を起こすようになる。

まさに、社員一人ひとりが自律的に動く組織への第一歩です。

 

■ 社員の自発性が、成果を生む

かつては「お客様第一主義」のもと、社員の自己犠牲や滅私奉公が美徳とされてきました。

しかし今は違います。社員が疲弊していては、持続的に良いサービスは生まれません。

 

これからの時代に必要なのは、社員の主体性や自発性を引き出すマネジメントです。

その起点となるのが、インナー・ホスピタリティなのです。

 

社員同士の関係性が良くなると、職場に安心と信頼が育ち、

「仲間のために動きたい」「もっとこの会社を良くしたい」といった内発的動機が芽生えます。

こうした感情こそが、生産性と創造性を押し上げる原動力になるのです。

 

■ ホスピタリティが成果につながる好循環へ

このような社内ホスピタリティを起点とする組織づくりの循環は、実は組織論の世界でも理論的に説明されています。

マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム氏が提唱した「組織の成功循環モデル」では、

成果を生む循環の起点が関係の質であるとされます。

 

関係の質思考の質行動の質結果の質関係の質(に戻る)

 

つまり、人と人との関係性が良くなれば、前向きな思考となり、自発的な行動に変わり、結果がついてくるという考え方です。

ここで強調したいのは、社内ホスピタリティが「関係の質」の土台になるという視点です。

 

職場の空気が変わり、人の心が動く。

そこから成果が生まれる。

そんな“内から外へのホスピタリティの循環”が組織運営では重要なのです。

 

「仲間のために動きたい」「もっとこの会社を良くしたい」といった内発的動機が芽生えます。

こうした感情こそが、生産性と創造性を押し上げる原動力になるのです。

 

■ ホスピタリティが成果につながる好循環へ

このような社内ホスピタリティを起点とする組織づくりの循環は、実は組織論の世界でも理論的に説明されています。

 

マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム氏が提唱した「組織の成功循環モデル」では、成果を生む循環の起点が関係の質であるとされます。

 

関係の質思考の質行動の質結果の質関係の質(に戻る)

 

つまり、人と人との関係性が良くなれば、前向きな思考となり、自発的な行動に変わり、結果がついてくるという考え方です。

 

この理論については、後の章で詳しく触れますが、

ここで強調したいのは、社内ホスピタリティが「関係の質」の土台になるという視点です。

 

職場の空気が変わり、人の心が動き、そこから成果が生まれる。

そんな“内から外へのホスピタリティの循環”が組織で成果を生むためには必要です。

 

ザ・ホスピタリティチーム㈱では、組織づくり、チームビルディング、心理的安全性、

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