ホスピタリティの種類とは?

2022.05.07

ホスピタリティの種類とは?

マネジメントコラム

ホスピタリティとは、一般的には顧客への「おもてなし」や「思いやり」、「気遣い」といったことをイメージしますが、

実はそれだけではありません。

そもそも、ホスピタリティの起源は、ヨーロッパで他国から来た来訪者を教会や修道院といった施設が、

宿泊所として無償で提供したことによると言われています。

 

そのような旅人を受け入れた神父は、お金儲けが目的ではなく「困っている人を受け入れて、主体的に手を差し伸べて救った」

ということが、ホスピタリティの根本的な考えです。

従って、ホスピタリティは対顧客だけではなく、すべての人間関係に対して重要な考え方となっています。

 

その上で、ホスピタリティは大きく3つに分類することができます。

 

1.インナー・ホスピタリティ

インナー・ホスピタリティとは、社内の従業員同士のホスピタリティを意味します。

ホスピタリティといえば、顧客へのホスピタリティを重視しがちですが、

実はその前に、このインナーホスピタリティが重要なのです。

 

ホスピタリティは「表面的」ではなく、「主体的な心が伴った」接客サービスを意味します。

従って、社内の人間関係がギクシャクしているのに、心からの笑顔が提供できないことが示すように、

まずは、社内のホスピタリティを高めることが重要です。

 

おもてなしは「うらおもてなし」という言葉があります。

これは、いくらお客様の前でおもてなしをしても、裏、すなわちバックスペースで従業員同士のおもてなしができて

いなければ、すべてはうまくいかないということを表わしています。

従って、顧客に高いホスピタリティを提供したいのであれば、まずは、社内の従業員同士の

「尊重」「承認」「おもいやり」「気遣い」を磨くことが重要です。

 

2.カスタマー・ホスピタリティ

カスタマー・ホスピタリティとは、顧客への「おもてなし」や「厚遇」をベースとしたサービスの提供を意味します。

これからの時代は、マニュアル通りの決まりきった定型型のサービスはAIやロボットが担当することになります。

従って、これからのサービス業における人の役割は変わります。

その上で重要なのが「人による付加価値」の提供です。

人による付加価値とは、「愛情」や「温もり」「絆」「癒やし」「安心感」「幸福感」「ときめき」「ワクワク」等を意味します。

これからの時代は、このような付加価値を感じていただける接客サービス、つまりホスピタリティの提供が求められ、

ホスピタリティを磨き、高めることこそが、顧客ロイヤリティを高め、自社・自店舗のファンとなり、リピート化、収益向上に繋がります。

 

3,ソーシャルホスピタリティ

ソーシャル・ホスピタリティとは、社会や世の中に対するホスピタリティを意味します。

具体的には、コンプライアンスの遵守、自然破壊撲滅や環境への配慮といった持続可能な社会の創造も、

社会に対するホスピタリティであり、自社の社会への貢献のあり方を示した企業理念の実現も、社会へのホスピタリティとなります。

これからの社会は、企業のあり方においても儲かれば良いというのではなく、

「この企業は世の中にどのように貢献しているのか」、

「この企業はどのような社会を目指してこの事業をしているのか」といった、

「社会性」も顧客や消費者から評価される時代に移り変わってきています。

その上で、社会に対するホスピタリティもこれからの時代に重要な役割を担います。

 

いかがでしたでしょうか?

 

ホスピタリティを高めるといっても、顧客へのおもてなし、カスタマーホスピタリティを強化するだけではなく、

インナーホスピタリティ、ソーシャルホスピタリティも一緒に高めることではじめて、

企業全体としてのホスピタリティの高さを評価される時代になっていきます。

 

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