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TOPトピックスサービス業における「付加価値を生むチームマネジメント」5つのポイント

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2024.12.29

マネジメントコラム

サービス業における「付加価値を生むチームマネジメント」5つのポイント

 

現代のサービス業において、顧客満足度(CS)を高めることはもちろん重要ですが、それだけでは十分とはいえません。

AIやロボットなどのテクノロジーが急速に進化し、

マニュアル通りの対応や定型型サービスはこれらの機械が担う分野となりつつあります。

そうした中で、私たち人間には、人間にしか提供できない価値を創造することが求められています。

それが「おもてなし」や「気遣い」、そしてお客様の期待を超える一歩先を見据えたサービスです。

これらは単なる等価価値を超えた”付加価値”であり、顧客に感動を与え、心に残る体験を提供する本質的な要素です。

そもそも、なぜ人間にしかできない価値が重要なのでしょうか。

それは、感情や共感といった人間特有の能力が、単なる効率やスピードでは満たせない顧客の深層的なニーズに応えるからです。

顧客の気持ちを先読みし、温かさや思いやりを持って接することで、

テクノロジーには決して再現できない唯一無二の体験が生まれるのです。

そして付加価値サービスの重要性が高まる背景には、顧客の期待値の変化があります。

情報が瞬時に共有される現代において、どの企業も一定水準のサービスを提供することは当たり前となりました。

その中で選ばれるためには、競合との差別化を図り、感動や記憶に残る体験を創造することが必要不可欠です。

まさに、人間らしいホスピタリティが競争力の源泉となるのです。

このようなサービスを生み出すには、単に優れた接客スキルやプロセスの改善だけでなく、

チーム全体が一体となって価値を創造する環境づくりが不可欠です。

本コラムでは、付加価値サービスを生むための具体的なチームマネジメントのポイント5つを解説します。

 

1. チーム内のインナーホスピタリティを高める

付加価値サービスの創造には、チーム内の関係性の質が鍵となります。

タッフ同士が信頼し合い、お互いを思いやる心がなければ、

顧客に対しても本当の意味でのホスピタリティを提供することは難しいでしょう。

日常的に感謝の気持ちを伝え合い、チーム内の人間関係に不安や不満を感じない、

心理的安全性が確保されたオープンなコミュニケーションの場をつくることが重要です。

また、定期的にチームメンバー同士で

「何の為にこの仕事をしているのか?」

「お客様を笑顔にする為にもっと何が必要なのか?」

といった価値観や考えを部署内だけでなく、他部署も含めて共有する機会を設けることで、

チーム内のリレーションが強化され、スタッフ一人ひとりが顧客に対して提供するサービスの質も自然と向上します。

 

2. 明確な目標の設定

目指すべき方向性が不明確な状態では、スタッフが本気で付加価値を生み出すことは困難です。

ここで重要なのは、“非常に満足”という高い基準を目指す目標を設定することです。

その上で、CSアンケートの平均点を上げることを目的とするのではなく、

NPS(Net Promoter Score)を指標として取り入れることが効果的です。

NPSとは、顧客がそのサービスや商品を他人に推薦したいと思う度合いを測る指標です。

このスコアは「プロモーター(推奨者)」「パッシブ(中立者)」「デトラクター(批判者)」の3つのカテゴリーに基づき、

プロモーターの割合からデトラクターの割合を引いた値で計算されます。

NPSが高いということは、顧客がそのサービスを強く推奨し、満足以上の感動を得ている証拠です。

例えば、”非常に満足”の割合を増加させることを目標にし、

その達成に向けてスタッフ一人ひとりが日々の業務で具体的に取り組むべき行動を明確にします。

こうした明確な目標設定により、スタッフは付加価値を生む行動を促進し、自発的に改善や創造に取り組むようになります。

 

3. 自由度と裁量権を与える

現場のスタッフが付加価値を生み出すには、一定の自由度と裁量権が必要です。

決められたマニュアル通りに行動するだけでは、

お客様の個別のニーズや期待を超えるサービスを提供することは難しく、

自由に行動できる範囲や目的を明確にし、失敗を許容する文化をつくることで、

スタッフが主体的に新しいアイデアを試せる環境を整えます。

その上でマニュアルを超えた接客サービスの裁量の基準を示すのが、企業理念やサービススタンダードです。

お客様がして欲しいことであれば、何でもやっていいのではなく、

「企業理念」や「サービススタンダード」といった企業の持つ価値観に照らし合わせた上で、

スタッフ一人ひとりが自ら考え、自社らしい主体的な接客サービスを提供することが求められます。

この自由度と裁量権が、スタッフ自身の価値を発揮させ、顧客に感動を与えるサービスの創造を後押しします。

 

4. 感動を共有する仕組みづくり

付加価値サービスを提供した事例や成功体験をチーム全体で共有することは、

モチベーションを高めるだけでなく、新たなアイデアやインスピレーションを生むきっかけにもなります。

あるホテルでは「顧客に提供した感動サービス」を、従業員食堂前のボードに投稿用紙に記入して貼りだし、

ホテルスタッフ全員で一番感動したエピソードに投票してNO1を決める、

アワードを実施して感動体験を共有しています。

この取り組みにより、スタッフのモチベーションが向上し、さらに顧客満足度の向上にもつながりました。

スタッフ全員が感動体験の重要性を実感し、互いの成功事例から新しい発想を得ることができるのです。

このように成功事例を定期的に共有したり、顧客からの感謝の声を全スタッフに共有することで、

チーム全体が感動体験の重要性を実感し、創造性が引き出されます。

こうした仕組みを整えることで、付加価値サービスの提供がさらに促進されます。

 

5. 企業理念の浸透

チームが一体となって付加価値サービスを生み出すためには、企業理念を全員が共有し、

その価値を深く理解することが不可欠です。

企業理念は、スタッフの日々の行動や意思決定の基準となるものであり、

等価価値を超えた付加価値サービスを提供する上で、

スタッフ一人ひとりが提供するサービスを判断する上で重要な価値観となります。

つまり全員が同じ方向を目指すためのコンパスのような役割を果たします。

企業理念を浸透させるためには、定期的な研修や社内イベントで理念の重要性を再確認する機会を設けることが効果的です。

また、リーダー自らが理念を体現する姿を示すことで、スタッフにその重要性を伝えることができます。

このようにして、企業理念がチーム全体に浸透すれば、個々の行動が付加価値を生む土壌となり得るのです。

 

 

いかがでしたでしょうか?

付加価値サービスを生み出すには、チーム内の関係性を強化し、明確な目標を設定し、

自由な発想を促す環境をつくることが不可欠です。

また、成功事例の共有や企業理念の浸透といった取り組みも重要な要素となります。

これからのサービス業において、“感動を創るチーム”を構築することは、単なる生産性向上を超えた、

企業価値の向上にも寄与します。

皆さまのチームが、未来のサービス業をリードする存在となることを心よりお祈りしています。

 

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