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TOPトピックスなぜあの職場は心理的安全性が高いのか? ― 職場の空気をつくるリーダーの習慣 ―

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2025.06.26

マネジメントコラム

なぜあの職場は心理的安全性が高いのか? ― 職場の空気をつくるリーダーの習慣 ―

 

リーダーの思考と行動が組織に反映される

組織運営において、まず押さえておきたいのは、「組織はリーダーの鏡」であるということです。

これは単なる比喩ではありません。

私自身、ホスピタリティコンサルタントとして1,000社を超える企業を訪問してきましたが、

例外なく「リーダーの在り方が、組織の雰囲気をつくっている」と実感しています。

 

明るく元気なリーダーの職場は、社員の表情も明るく、挨拶や会話も自然に交わされている。

反対に、不機嫌なリーダーが率いるチームは、どこか空気が重く、社員同士のやりとりにもぎこちなさが残ります。

会議の時間を守る、メールへの返信スピード、挨拶のトーン、日常の立ち居振る舞い──。

どれも、リーダーの言動が社員に影響を与えていることを見逃してはいけません。

 

理想のリーダー像は「人柄」と「人間性」

ここで一つ、私たちが支援したサービス系企業の一般社員250名へのアンケートをご紹介します。

「あなたにとって理想の上司とは?」という問いに対し、上位に挙がった項目は以下のようなものでした。

 

1位:明るく、良い職場環境を作ろうと常に努力する姿勢がある

2位:誰に対しても平等で丁寧な対応をする

3位:日によって感情に左右されない(機嫌の良し悪しの差がない)

4位:いつでもウェルカムで話しかけやすい雰囲気がある

5位:受け止めて聞いてくれる包容力がある

 

これらの項目を見ても分かるように、「仕事ができる」「管理能力が高い」といったスキル面ではなく、

 

人柄や人間性が、理想のリーダー像として評価されているのです。

 

経営学の権威、ヘンリー・ミンツバーグもこう言っています。

「リーダーシップとは、自分の意思を押しつけるのではなく、他者の尊敬から自然に生まれる深い信頼である。」

 

リーダーシップとは、人を動かす“技術”ではなく、“信頼”に基づいた関係性づくりなのです。

 

■ 組織変革は「リーダー自身」から始まる

組織を良くしたいとき、多くのリーダーは「社員に変わってほしい」と願います。

「もっと主体的に動いてほしい」「自ら課題に気づいて行動してほしい」――その気持ちはとてもよく分かります。

 

しかし、ここで大切なのは、「組織の文化やムードをつくっているのは、まぎれもなくリーダー自身だ」という事実です。

 

実は、組織を変えるために難しいことをする必要はありません。

たとえば、ある企業では、社長がホスピタリティ研修に自ら参加し、「私がまず挨拶をしていなかった」と気づき、

翌日から元気な挨拶を実行しただけで、社内の空気が明るくなったという事例がありました。

 

重要なのは、「他人と過去は変えられない。変えられるのは、自分と未来だけ」というシンプルな真実です。

部下を変えることはできません。ですが、あなた自身が変わることで、部下が変わることはあるのです。

 

つまり、リーダー自身が行動を変えたことによって、部下がその姿に影響を受け、

「自分も変わる必要がある」と自発的に気づくことは、十分にあり得るのです。

人は指示や強制では本当の意味で変わりません。

しかし、心を動かす影響を受けたとき、自らの意思で変わろうとするのです。

 

コントロールできない“他人”を動かすよりも、コントロールできる“自分”を変える方がはるかに簡単で、成果も出やすい。

その小さな変化が、大きな組織の変化へとつながっていくのです。

 

■ 感情は伝播するミラーニューロンの力

「今日はなんだか職場が重たい雰囲気だな…」と感じることはありませんか?

それは、リーダーであるあなたの感情が、知らず知らずのうちに組織全体に影響を与えているのかもしれません。

 

人間の脳には「ミラーニューロン」と呼ばれる神経細胞があり、他者の表情や感情を“鏡のように”映し取り、まるで自分のことのように感じてしまう性質があります。

つまり、リーダーが不機嫌でいれば、その感情は自然と社員に伝播し、組織の雰囲気に影を落とすのです。

 

たとえば、あるビジネスホテルの朝食会場で、私はこんな体験をしました。

いつもは明るく気持ちの良い接客をしてくれるスタッフたちが、その日は妙によそよそしく、どこか空気が暗い…。

よく見ると、店長の機嫌が明らかに悪く、スタッフたちが“腫れ物に触る”ように距離を取っていたのです。

 

これは家庭でも同じです。

家族の誰かが不機嫌であれば、場の空気が悪くなるのは、誰もが経験していること。

感情は伝播する――それが、リーダーという存在のもつ「影響の輪」の大きさなのです。

 

■リーダーが変われば組織は変わる

ここまでの話は、決して「リーダーの責任は重い」という話ではありません。

むしろ、「リーダーであるあなたが変われば、組織は変えられる」という、とても希望に満ちた話です。

 

リーダーの振る舞い、声かけ、表情、姿勢。その一つひとつが、組織の空気を変え、関係性を変え、社員の気持ちを変える“引き金”になります。

 

  • 朝一番、誰よりも元気に笑顔であいさつをする。

  • メンバーの小さな変化に気づいて声をかける。

  • 「ありがとう」「助かったよ」を惜しまない。

  • 自分のミスを隠さず、素直に認める姿勢。

  • 1日1回は出勤メンバー全員と対話をする。

 

このようなリーダーの振る舞いの変化が、確実に組織の空気を変えていきます。

 

ザ・ホスピタリティチーム㈱では、組織づくり、心理的安全性、リーダーシップ、ホスピタリティに関する、

研修、コンサルティングのサービスを提供しておりますので、お気軽にご相談ください。

 

セミナー情報

https://thehospitalityteam.jp/seminar/

 

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