2022.04.03
マネジメントコラム
これからの時代のやる気の引き出し方が変わる「モチベーションの時代進化」
世の中は、これまでの予測可能な社会から、
明日、何が起こるか分からないといった不確実性の高い社会に
移り変わりつつあります。
そして時代は、平準化された仕事をこなし、効率化を図る「工業化社会」から、
創造力を働かせて、クリエイティブな仕事が求められる「知識社会」に
進化をしています。
このような時代変化の中で、私たちにとって大切なのは、
どんな環境の中でもモチベーションを高く持ち、生産性を最大化すること。
この事が、個人にとっても、リーダーのマネジメントにおいても重要です。
その上で、アメリカの作家であるダニエル・ピングが
モチベーションの時代変化をこう定義付けしています。
○モチベーション1.0・・・生理的動機付け
空腹を満たしたい、子孫を残したいなどの生命維持に必要な行動であり、
「人間にとって最も根源な動機付け」です。
生きるため、社会や組織を継続させるために頑張るという点では、
戦後の日本は戦後の復興の為に、がむしゃらに働き、高度成長期を導きました。
その点では、当時の国民のモチベーションは、生理的動機付けによって
今の日本の基礎を創ったと言っても過言ではありません。
○モチベーション2.0・・・「アメとムチ」の動機付け
給料を上げたい、出世したい、叱られたくないといった、
報酬と処罰による動機付けです。
単純作業をする労働者にとっての最適な動機付けであり、
答えや手法が決まっていて、あとはどれだけ早く、どれだけ多くこなせるかが
生産性に直結する仕事は、金銭的な報酬、インセンティブにより、
やる気を高めることができました。
また、叱られる、罰せられる、評価が下がるといった、
「罰」を前面に出して、恐怖を煽ったマネジメントも結果を導く上で効果的でした。
しかし、これからの時代は、単純作業はAIやロボットにまかせて、
クリエイティブとイノベーションのために想像力を働かせることが仕事となってきます。
従って、これからはインセンティブのような動機付けはあまり有効でないと、
考えられています。
○モチベーション3.0・・・自分の内面から湧き出てくる、自発的な動機付け
「仕事が楽しい」、「もっと成長したい」、「人の役に立ちたい」
といった、自分の内面から湧き出てくる、自発的な動機付けを意味します。
これからの時代に生まれてくる新しい仕事の70%はクリエイティブワークと
言われています。
従って、モチベーション2.0のような賞罰による動機付けは、
単純作業、ルーチンワークには効果的ですが、クリエイティブな仕事には逆効果です。
このようなモチベーションの時代変化においても、ホスピタリティの果たす役割は
大きいと考えられます。
ホスピタリティは、顧客へのもてなしや厚遇といった意味合いだけでなく、
「相手のしあわせや喜びに貢献することで得られる自分自身の喜びやしあわせ」
を意味します。
従ってホスピタリティは、「社会の役に立ちたい」「人の役に立ちたい」
というモチベーション3.0に対してモチベーションの源泉的な考えと言っても
過言ではありません。
この自分の内にあるモチベーションを、まずは意識の顕在化を図り、
お客様の喜びやしあわせを自分のモチベーションに生かすことが重要です。
また、モチベーション3.0は、「仕事を楽しむ」ということも重要な
要素となります。
その上で、職場の人間関係は、楽しく仕事をする上でも、
仲間同士の関係性を高めてクリエイティブな仕事で共創する上でも、
これからの時代の重要性が高まります。
この点においても、ホスピタリティは、相手への尊重、承認、思いやり、気遣い
を行動価値としており、良好な人間関係の構築、
楽しく働ける職場づくりにも大きな貢献をします。
いかがでしたでしょうか?
モチベーションも時代と共に変化しているということ、
これからの時代は、モチベーション3.0の時代であることを
理解し、個人でも、リーダーシップでも生かしていかなければいけません。
それと共に、これからの時代、単純作業、定型型サービスは、AIやIT、ロボットが
する仕事となります。
人間がする仕事は、クリエイティブで付加価値の高い仕事がメインとなる
ことも忘れずに、自分も磨かなければいけませんよね。
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