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TOPトピックス【新概念!】2025年版「ホスピタリティの意味と仕事への活かし方」~付加価値創造・組織づくり・マネジメント~

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2025.01.04

マネジメントコラム

【新概念!】2025年版「ホスピタリティの意味と仕事への活かし方」~付加価値創造・組織づくり・マネジメント~

ホスピタリティという言葉は、一般的には「顧客へのもてなしや厚遇」という意味で理解されがちですが、

それにとどまらず、すべての人間関係に深く関わります。

ホスピタリティの起源は、ヨーロッパの古代に、まだホテルや病院が存在しなかった時代にさかのぼります。

当時、旅人や病人を受け入れていたのは教会や修道院でした。

教会の神父たちは、金銭的な利益を目的とせず、「困っている人を見たら自ら手を差し伸べて救う」ことを基本としていました。

これがホスピタリティの始まりであり、そこから「異人歓待文化」が生まれたのです。

このような他者貢献の思想から、相手への尊重や承認を基盤とした思いやりや気遣いがホスピタリティの本質となっています。

日本においても、教会と同様に寺院がこれを担い、日本人の精神性も相まって、

日本のホスピタリティは世界一と称されるほどのレベルを確立しています。

この「和」を大切にする文化が、日本人の心に深く根付いているのです。

これまでホスピタリティは主に顧客への「もてなし」や「厚遇」として解釈されてきましたが、

現代ではその活用範囲が広がっています。

 

本コラムでは、2025年におけるホスピタリティ活用のポイントを解説させていただきます。

 

1. 組織の関係の質の向上

メンバー間の関係性を向上させるために、ホスピタリティは極めて重要な役割を果たします。

特に、Googleが4年の歳月を費やして「生産性の高い組織の特徴」を調査したプロジェクトアリストテレスでは、

組織内の「心理的安全性」が、高い生産性を持つ組織を作り出す上で欠かせない要素であることが明らかになっています。

この心理的安全性とは、「メンバーが組織内において不安や不満を感じない」ということを意味しており、

その上でも、メンバー同士の気遣いや思いやりといったホスピタリティを共通価値としてインストールすることは、

組織内の「関係の質」を向上させ、心理的安全性を高め、メンバーの自発的な行動を促進する力を持っています。

特に、コロナ禍以降リモートワークの普及に伴い、希薄化した人間関係を再構築し、

リモート環境下でも「関係の質」を高めることは喫緊の課題となっています。

VUCA時代が進む中で、トップダウン型の指示系統ではなく、

「集合」を活かした共創が求められる今、人間関係の希薄さは組織にとって致命的になりかねないからです。

その上でもホスピタリティは極めて重要な役割を果たし、メンバー間の尊重や思いやりを通じて信頼関係を築き、

チーム全体のパフォーマンスを最大化する基盤となり得ます。

 

2. ホスピタリティとテクノロジーの融合

AIやロボットなどのテクノロジーの進化が進む一方で、それらと人間の力を融合させる取り組みが求められています。

たとえば、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用して顧客情報を分析し、

目の前の顧客に応じた個別対応が可能になる接客サービスが挙げられます。

一方で、テクノロジーの進化がもたらす弊害にも注意が必要です。

ホテルの自動チェックイン機や飲食店のタッチパネル注文、小売店のセルフレジなど、接客機会が減少することで、

顧客との直接的な触れ合いが失われています。

その結果、顧客からの感謝や笑顔をモチベーションとしていたスタッフがやりがいを失い、

退職するケースが増えています。

このような状況を防ぐためにも、テクノロジーと人間の役割を明確にし、

人間が付加価値の高いサービス提供に専念できる環境を整えることが重要です。

さらに、AIやロボットといったテクノロジーが提供する効率性と、

人間が提供する「もてなし」といった付加価値が単なる二極化にとどまるのではなく、

これらが融合することで、より高次元のサービスが実現されます。

テクノロジーとホスピタリティが一体となり、個々の顧客に寄り添った高度なサービスや、

全体の顧客体験を最適化する付加価値の提供が今後ますます求められるでしょう。

3. ホスピタリティのマネジメントへの活用

リーダーとして会社から求められる結果を出すためには、ダニエル・キム教授が提唱する「組織の成功循環モデル」における

「関係の質を高める」ことが重要です。

この「関係の質」がメンバーの前向きな思考を生み出し、それが自発的な行動となり、結果として成果に繋がるとされています。

特にサービス業においては、「社員の笑顔なくして顧客の笑顔はない」と言われるように、

社内がギスギスした状態では、心からの笑顔やプラスαの付加価値の提供は望めません。

だからこそ、リーダーが部下に対してホスピタリティを発揮し、

社内のインナーホスピタリティを高めるマネジメントが求められるのです。

さらに、働く意味の時代的な変化を踏まえ、単に「辛くて苦しい仕事だからこそ給料がもらえる」という旧来の働き方から、

「楽しくてやりがいがあるから仕事をする」という新しい概念への転換期を迎えています。

この中で、社内の関係の質向上や顧客の喜びや幸せへの貢献の意義を掲げ、

やりがいの向上を導くマネジメントが重要となります。

これからのマネジメントは「社員の幸福度と業績を両立させるマネジメント」であり、

それを追求する上でも、ホスピタリティは欠かせない要素となります。

 

いかがでしたでしょうか?

2025年は、企業運営の一部に留まらず、全体最適という視点でホスピタリティは重要な役割を果たします。

一つは、テクノロジーとホスピタリティの融合が進み、高付加価値サービスの提供が実現されることであり、

もう一つは、職場や組織内でのホスピタリティの活用が拡大し、

人間関係の改善や心理的安全性の向上を通じて生産性を高めることが期待されます。

そして、このような成果を導くリーダーシップにおいても、ホスピタリティを核としたマネジメントが、

社員の幸福度と業績の両立を支える重要な柱となるでしょう。

ホスピタリティは単なる「もてなし」にとどまらず、個人や組織、

そして社会全体において、これからも重要な役割を果たしていくでしょう。

 

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