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TOPトピックス『目的と目標の違いとは?!』~ホスピタリティ的目標達成の極意~

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2022.12.03

マネジメントコラム

『目的と目標の違いとは?!』~ホスピタリティ的目標達成の極意~

私たちは仕事の中で、何かしらの目標を抱えています。

売上目標、利益目標、受注目標、単価目標、顧客満足度目標、残業ゼロetc

目標には様々な指標があります。

その多くは、会社から与えられるものが多く、

「給料をもらう為」「良い評価される為」に目標達成に向けて、

業務を遂行している方が多いのではないでしょうか?

 

そういう私も前職のホテルの婚礼支配人時代には、

婚礼施行組数500組受注、売上16億円という目標に向けて、

集客、受注率、単価にブレイクダウンして、

達成するためのアクションを考え、実行するというスキームで、

支配人という責務を果たす為に目標達成を目指していました。

 

しかし、このような考え方、スキームで本当に目標を達成できるのでしょうか?

 

結果的に、私のチームは達成できませんでした。

 

何故ならば、この「目標」にはベースとなる「目的」が無いからです。

 

目的と目標の違いは、

目的は、最終的に成し遂げようと目指す到達点を意味し、

「何の為にするのか?」

「追い続けるもの」

を意味します。

従って、「明確な達成」は無く、追い求めるものとなります。

 

一方で、

目標は、目的を達成するために設けた具体的な手段を意味し、

「具体的にどうするか?」

「明確な達成基準がある」

を意味します。

まさに、婚礼組数500組受注は年間の「目標」となります。

 

そうです。

私たちには、500組受注という目標はあっても、

「何の為に500組受注をしなければならないのか?」といった目的が無かったのです。

 

メンバーは誰しも心から500組受注したいから仕事をしている訳ではなく、

給料の為、評価の為といった義務感で「500組受注しなくちゃ」と思って目標に挑んでいました。

しかし、この目的があるかどうかで大きくメンバーのやる気や生産性が変わってくるのです。

 

事例を挙げさせていただくと、

2011年女子サッカーのワールドカップで、なでしこジャパンは、

世界の予想では良くて3位という予想を覆して、優勝を果たしました。

彼女たちは、何故優勝できたのか?

実は、大会前にキャプテンの澤穂希選手はインタビューでこんな事を言っていました。

「ワールドカップで優勝して、被災者や国民の皆さんに勇気と元気を与えたい!」

そうです、2011年3月11日に東北大震災があり、このワールドカップはその年の6月に開催されています。

「ワールドカップで優勝する」という目標設定だけでは恐らく優勝は難しかったでしょう。

しかし彼女たちには、「被災者や国民の皆さんに勇気と元気を与える」といった目的があったからこそ、

普段の実力以上の力を発揮して優勝できたのではないでしょうか?

 

サッカー繋がりで、今年のサッカーワールドカップでも、

ドイツ、スペインの強豪揃い相手に予選リーグ突破を成し遂げました。

彼らの目標は世界のベスト8に入ること。

しかしそれ以上に、

これまで日本サッカー史のベスト16という最高順位を超えて、

「歴史を塗り替えること」

「まだ見たことのない景色をこのメンバーと一緒に見たい」

といった目的があったからこそ、実力以上のプレイができたのだと思います。

 

このように普段、私たちは目標は常日頃から意識をして仕事に取り組んでいますが、

「目的」というものを意識をして仕事はしていないのではないでしょうか?

 

先程の私の事例の婚礼組数500組受注に話しを戻しますと、

私たちは、その後、メンバーと話し合い目的を持ちました。

それは、

「500組のカップルを幸せにして、このホテル、仲間を守ること」

という目的です。

当時、厳しい経営環境の中で、伸びしろのある婚礼でホテルの立て直しを図っていました。

自分のホテルが潰れてしまうかもしれないという危機に陥っていたのです。

そこで、私たちは、500組のカップルを幸せにすることで、

売上を確保し、自分の働いているホテルを守ること、

仲間を守ることに意味、つまり目的を持ったのです。

 

その結果は、残念ながら500組の目標に対して451組という結果に終わりましたが、

前年281組からのV字回復となり、その年の全国のホテルで単年で最も売上を上げたホテルとなりました。

 

このように「目的」は、人の心を動かし、

メンバーの内発的な動機を引き出し、成果を最大化する威力を持っています。

 

そして、ここで大切なことは、目的というのは、利己的な思考ではなく、

「被災者の方を元気にする」

「日本サッカーの歴史を変える」

「500組のカップルをしあわせにする」

「ホテル、仲間を守る」

といった「誰かへの貢献」、つまりホスピタリティ的思考が人を突き動かすこと

分かります。

 

これはチームだけではなく、個人でも全く同じです。

自分に与えられた数値目標に対して、その数字の達成が自分自身にどのような意味があるのか、

その数字を達成することで、「誰の何に貢献するのか?」

このことを明確にすることで、仕事への向き合い方、やりがい、誇り、

そして何より、目標を達成する確率が上がります。

 

ザ・ホスピタリティチーム(株)では、目的・目標達成に関する研修やコンサルティングのサービスを提供しておりますので、

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